閣僚候補として推薦された人物を、大統領が人相を理由に拒否した際、「ンなものは親の責任だろよ」と批判を浴びても、断固として自説を曲げなかったと云う。
もっともな話だ。造作の善し悪しは親から受け継ぐにせよ、中年ともなれば美醜よりむしろ品性や知性、人生観や幸福度などを映す顔つきや表情こそが重要な看板になる。
経験や暮らしが作る顔を見れば、どんな人物か察しがつく。中身が立派なら、他人に信頼され安心感を与える「いい顔」になる筈、との発想は庶民感覚に照らしても正しい。
実際、ソレなりに成功し幸せに暮らす人々は、いい顔をしている。人生に失敗し不幸のどん底で喘ぎつつ暮らしたら、大黒様のような福々しい顔つきには成りっこない。
但し、ひと角の成功者や有力者と目されながら、巷にはチラリと眺めただけで不快感をじわじわ催させる、下品で卑しく険悪な顔つきの人物もいないではない。
例えば、と引き合いに出すのも失礼な話で恐縮だが、数日前、不法薬物疑惑による警察の取り調べが報じられ、サントリーの会長職を電撃辞任した新浪剛史氏など典型的な凶相だ。
ご本人は大手企業のトップを歴任し経済同友会の代表幹事を務める以上、優秀な経営者の部類だろうが、貧相で品がなく、狡猾な印象を与える険悪な目つきだけが記憶に残る。
事件の詳細は不明だし、元会長は即ち一般人ゆえ、新浪さんに関してコレ以上は語らないが、既に経営者でもないのに経済同友会にしがみつく辺りに嫌らしさが滲む。
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