2023年12月20日

「ゴジラ-1.0」がいいぞ!

近頃は映画館に出向くのが億劫になった。話題の封切り作も暫く待てば、WowowやAmazon Prime、Netflixなどでやってくれる。自宅でごろごろとTV画面を眺める方が楽ちんだ。

ソレでも大きなスクリーンで楽しみたい作品が偶にあり、ブログ主は今年、シアターで「スラムダンク」と「スーパーマリオ」、加えてついさっき「ゴジラ-1.0」を観た。

あれれ、何だ、アニメと怪獣映画か?いい歳こいて、オマエはガキか?と笑われそうなチョイスだがw、いずれも抜群の興行成績を誇る世界的なヒット作品だ。

なかでも「ゴジラ-1.0」が素晴らしい。1954年の初登場から数えて30作目、ゴジラ70周年記念作品は、手に汗握る感動と涙の超大傑作と呼んで決して過言ではない。

と云うことで、この映画を語る。11月初旬の公開作品ゆえ、既に多くの方がご覧になったと思うが、映画館から帰宅したばかりで興奮気味なせいか、黙っちゃいられない。

ストーリーは明快。空襲で焼け野原と化した戦後の東京に突如出現した巨大怪獣ゴジラ。雄叫びを上げつつ、漸く復興しつつある銀座の町並みを粉々に破壊する。

この状況下、軍備を喪失した政府は無力。占領軍(米軍)も国際情勢を理由に知らん顔を決め込む。そこで祖国日本を守らんと立ち上がるのは、民間の有志たち。

主人公の元特攻隊員(神木隆之介)の凛々しさ。ともに暮らす女性(浜辺美波)の健気さと可憐さ。周囲を固める青木崇高や佐々木蔵之介、安藤さくらなど名優陣が素晴らしい。

しかし最も褒めるべきは、脚本やSFXをも担った山ア貴監督か。これまでの監督作「ALWAYS 三丁目の夕日」や「永遠の0」にも優る作品を易々と生み出す才能は驚異的だ。

巧みなストーリー性とスピーディでリズミカルな展開、意外で劇的なエンディング、さらにはリアルなCGなど、ハリウッド映画と並ぶ、いやいや、凌ぐ感すら漂う。

そして何より敗戦直後のゴジラ劇仕立てで、アテにもならない米軍に頼りきる現代日本の国防体制の脆さと危うさを、キッチリ抉り出した手腕が見事だ。

映画館を出る時、誰しも憂国の情を抱きつつ、いざとなれば我が身を捨てて祖国を守らんと、決意を新たにするだろう。何たって日本を守るのは日本人なのだ。


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2023年10月04日

故ジャニー氏の罪深さ

ううむ、ド〜デモイイ話だなと思う。ジャニーズ事務所幹部の記者会見が、なぜ他のニュースを押し除けてトップ扱いなのか、さっぱりわからない。

そりゃ、始終チヤホヤされるアイドル集団だもの、ココぞとばかりに叩き溜飲を下げる向きもあるだろうが、今、平身低頭する連中が罪を犯した訳じゃない。

変態鬼畜爺さんはとっくにあの世逝きだし、本人の死亡年齢から察すれば、糾弾されるべき犯罪行為は随分と昔の話だろう。何を今更?ってな感じがしてならない。

聞くところ、故ジャニー氏による性加害は半世紀前から噂され、数十年前には裁判所も真実と認定したらしい。にもかかわらず、当時は殆ど問題視されなかった。

メディアが無言を貫いた裏には、人気アイドル集団に対する忖度や事務所からの圧力もあったろうが、別に目鯨立てるほどの話じゃない、との社会通念もあった筈。

所詮は芸能界。幾ら上辺を美しく飾ろうとも、一皮剥けばドロドロと欲望渦巻き、札束飛び交うアンダーワールドゆえ、弱者を標的に搾取する暴力的な仕組みも珍しくない。

「河原乞食」は死語であっても、タレントやアーティストと称するのが相応しいほど才能溢れる芸術家ばかりとは思えず、アイドルは文字通りの「偶像」だ。

年端もいかぬ素人を「偶像」に作り上げる過程には、善かれ悪しかれ、いろんなことがあるよネ、と云うのが大人の感覚で、ある意味で世間の常識ではなかったか。

またこの手のスキャンダルで騒ぎ、事実を暴き晒し過ぎれば、餌食になった被害者を不必要に傷つけるかも知れぬ、と恐れる良識も保たれていたのだろう。

いやいや勿論、故ジャニー氏を擁護するつもりは全くない。中国による民族浄化に比べれば規模は小さくとも、未成年者の性的搾取は重大な「人権侵害」には違いない。

しかし、たかが一芸能事務所を「悪の巣窟」と決めつけ、正義感ヅラして責め立てて何になる? 朝から晩までジャニージャニーと騒ぐマスゴミのバカさ加減と下品さに呆れる。


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2023年01月18日

風の歌を聴け

会話に政治と宗教のネタは禁物と云う。ソリャそうだ。趣味嗜好の範疇に留まらず思想信条の違いともなれば、主張がぶつかり合い、往々にして険悪なムードを生む。

と云っても、頭を垂れ手を合わせれば済む宗教は兎も角、政治の方はついアレコレ語りたくなってしまう。政権が云々、パヨクが云々と文句をつけたくなる。

コレを我慢すれば徒然草の「腹ふくるるわざなり」で、身体精神の健康を害する。そこで一般社会生活では口にし難い文句を政治ブログの形で綴る。愛国画報もその類だ。

実際、モヤモヤした気持ちを絵や文章に纏め、アップロードするとスッキリする。まさに身勝手なストレス解消術であり、お付き合い頂く読者の皆様には感謝しかない。

但し近頃は、常々政治ネタに注意と関心を払うのは如何なモノか?とも感じる。文句を垂れながら無意識に救いを求めたとて、叶うことはないと知るからだろう。

てな訳で、今日は政治と無関係に、音楽を語る。先日訪れたコンサートについて書く。うふふふ、日曜日に藤井風の'Love All Arena Tour’に行ってきたのだ。

場所はさいたまアリーナ。収容人数3万7千の巨大会場を、土日とも観客でビッシリ埋め尽くすんだもの、さすがに当代きっての大スターだなと感心する。

12月に開始したツアーは全国16ヶ所を巡る。会場の規模に大小はあれ、普段はスポーツイベントなど開催するスタジアムが、どこも超満員とか。観客動員数は膨大だ。

おおお、羨ましい!と感じる風くんファンもいるだろうね。競争倍率は知らないが、チケットの入手は困難だ。ブログ主夫婦は幸運にも抽選でゲット出来た。

そして期待通り、いや、期待を遥かに上回るほど楽しめた。心安らぐ甘美な歌声とリズミカルな演奏に酔い、ノリノリで踊った。まさに夢のような素晴らしい催しだった。

旋律と歌詞に込められた愛のメッセージが魂の解放を誘う。至高の存在との融け合いが純粋な幸福感をもたらす。次々と披露する楽曲が「福音」として胸にずずんと響く。


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2019年04月24日

つまらない大河ドラマは敵の謀略?

TV番組がつまらない、と文句をつけるのは間抜けな話だ。「嫌なら見るな」と云われれば、返す言葉がない。「チャンネルの回し方も、電源の切り方も知らないのか」と嘲笑が聴こえる。

そもそも、あの業界は既にオワコンだ。面白くないから視聴者が減り、スポンサー企業が離れる。若い世代はTVに興味も関心もなく、独居老人が寂しさを紛らわす道具と化した。

と判っちゃいるけど、それでも書かせて貰おう。民間の放送局ならいざ知らず、受信料を強制的に取り立てる準国営放送局の番組が期待外れなら、糾弾しても罰は当たらない。

何が?って、大河ドラマの「いだてん」だ。数日前の産経新聞によれば、年頭の初回こそ視聴率が15%に達したものの、その後は転落の一途。今月14日放送分まで9回連続1桁しかない。

NHKの放送総局長は定例会見で「いだてん」の低視聴率に触れ、「少しでも沢山の人に面白さを理解して頂けるよう、PRなど色んな形で盛り上げていきたいと思う」と語ったと云う。

違うよ、全然違う。不振の原因はPR不足じゃない。脚本が酷過ぎるのだ。奇を衒うだけの軽薄な展開に呆れ、同時並行で明治・昭和が舞台となる無理な筋書きに困惑する。

主人公にして五輪の初代選手、金栗四三のストーリーに、何故か、古今亭志ん生のエピソードが絡むあたりは意味不明を通り越し、見ていて楽しめないどころか、腹が立つ。

いやいや、大河ドラマなのに戦国武将も幕末の志士も登場しない、と今年のテーマに不満を持ってる訳じゃない。五輪が題材でも、仮にまともにな脚本なら、毎週、夢中になって楽しむ。


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2018年12月09日

ううう、感動したぞ!「ボヘミアン・ラプソディ」

読者の皆さんに伺いたい。英ロックバンド、クイーンを描いた映画「ボヘミアン・ラプソディ」をご覧になったろうか?世界中で爆発的な大ヒットを記録し、快進撃を続ける大傑作だ。

その素晴らしさを上手く綴れないのが、もどかしい。文章能力の欠如と云われりゃ、ソレまでだけど、とにかく感動を与えてくれる映画なのだ。うるうると涙するどころか、号泣してしまう。

何故?と尋ねられても、答えは分からない。クイーンが奏でる名曲ゆえか、フレディ・マーキュリーの生き様ゆえか、あるいは、過ぎ去った70〜80年代の光景が眼前に広がるからか、胸が震える。

つい数日前に観て、ノックアウトされた。11月初旬封切りの映画なのに、その後、上映継続どころか、毎週、動員数が増え続けるのも頷ける。全世界の興行収入は既に600億円を超えるとか。

実は、一昔前の人気バンドを取り上げた映画と聞き、当初、さほど興味は持てなかった。ノスタルジーを刺激しつつ、往年のヒット曲を聴かせるんだろねと、鼻先で笑う気持ちもあった。

でも今は、是非観るべきだと、熱心に薦めてくれた親友に感謝の言葉しかない。己の人生で出会うべき映画だったのだ、観なきゃ死ねない映画だったのだと、心の底から思う。


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2018年10月20日

ジュリー、晩節を汚す

グループ・サウンズ(GS)と聞いても、若い人には意味不明だろうが、60年代の終わり頃、ビートルズやストーンズに触発され、俄かに結成されたロックバンドをそう呼ぶ時代があった。

GSブームが到来するや、長髪の男子グループが数限りなくデビューし、芸能界を席巻した。一番人気はザ・タイガースで、ボーカルのジュリーこと沢田研二さんが日本中の女性を熱狂させた。

数年を経てバンド解散後、ソロ活動に転じた沢田さんの人気は更に凄まじかった。グラマラスな衣装に身を包み、歌う姿は妖艶で、米ローリングストーン誌の表紙を飾るほどのスターだった。

ゆえに数日前、スカスカ状態の客席で歌えるかと、コンサートをドタキャンした気持ちは分からないじゃない。収容人数2、3万に対し客数僅か7000人と知り、プライドが傷ついても不思議はない。

翌日の謝罪会見で、己の実力不足を詫びた沢田さんだが、プロモーターの集客努力への不満が見え隠れした。落語の「寝床」で番頭を責める、浄瑠璃狂いの旦那みたいな心境なのだろう(笑)

もっとも、ドタキャンに関する真の理由は不入りではなく、本人が強く希望する「原発反対署名活動」にコンサート会場側からダメ出しされ、コレに激怒したからとの説もある。

客数か反原発か、いずれにせよ、所詮は本人の思い込みと願望とワガママに過ぎない。わざわざ会場に足を運ぶファンの気持ちを無視してしまう、往年のスターならではの特権意識が悲しい。

残念ながら、久々に登場した沢田さんは、かっての美しきジュリーじゃない。KFCの創始者、カーネル・サンダース氏にも似るが、オーラや存在感で、店先の立像に負けている。


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ラベル:沢田研二 反原発
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2016年11月27日

衝撃のゆるキャラ

今春、当ブログを閉じると宣言したものの、以降もちょろちょろとエントリが続く。楽しい話題があって気が向けば、躊躇なく書く。

でも、嬉しいニュースは見あたらない。特に政治となれば、腹抱えて笑える題材は皆無だ。むしろ腹わたが煮えくりかえっちゃったりする。

出来るだけ、その手の不快なニュースは避け、明るく楽しくホンワカと心温まる話題を追いかけたい。ってことで、今日は「ゆるキャラ」だ。

都道府県や市町村が擁するゆるキャラは、日本全国で2000種類くらい居るらしい。非公認もあるから、もっと多数かも知れない。

地域の名産品を材料にした漫画チックなキャラクターは数あれど、残念ながら、どれもこれも似たり寄ったりで、新鮮味がない。

ところがだ。ゆるキャラ界のマンネリ傾向をぶち破る、衝撃のスターが登場した。新人ながら圧倒的な存在感は、絶大なる人気を誇るクマモンやフナッシーを凌ぐ。

それが、青森県の非公認ゆるキャラ、にゃんごすたーだ。


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2016年01月31日

ベッキーに石を投げる人々

年が明けて早や1ヶ月。北朝鮮の水爆実験騒ぎに、甘利大臣の辞任劇。株価暴落に、マイナス金利の導入など、仰天すべきニュースが続く。

しかし最も世間を騒がせた話題は、ベッキーの不倫だ。こちとら、名前を聞いても誰だか判らず、ふと脳裏をかすめたのは、バッキー白片とアロハ・ハワイアンズだったw

そこで、検索してみたら、ああ、知ってる、知ってる。TVや雑誌のコマーシャルで見る彼女だ、と思い出した。

人気タレントの色恋沙汰ゆえ、週刊誌が派手に書き立てるのは当然だし、熱狂的ファンが泣いたり怒ったりする気持ちも判らないじゃない。

でも、何故こんなに、ベッキーちゃんが世間から激しい非難を浴び、CMやテレビ番組の降板にまで話が発展するのか、さっぱり理解できない。

もちろん、不倫不貞はいけない背徳行為だが、そうは云っても、結婚制度から逸脱した恋愛が世の中に多々あるくらい、大人なら誰でも知っている。

彼女の恋の相手がたまたま妻帯者だったからと云って、厳しい社会的制裁を加えられる理由など、ひとつもない。


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2016年01月16日

アカデミー賞とヘイトスピーチ対策条例の話

最近はめっきり映画館に行かないが、映画ファンをやめた訳じゃない。ケーブルTVやネット配信で楽しむ。

視聴する作品を選ぶとき、参考にするのが映画賞だ。受賞作品はアタリが多い。アカデミーの各賞を獲得するレベルだと、まずハズレがない。

昨日、LAで行われた今年のアカデミー賞ノミネート作品発表は、その意味で興味深いニュースだが、いろいろ検索するうち、奇妙な報道を見つけた。

昨年に引き続き、アフリカ系の監督や俳優が全くノミネートされないと、ソーシャルメディアで不満の声が噴出してると云うのだ。

もちろん、アフリカ系市民の声だ。良い作品や俳優が、肌の色によって無視された、と怒っているらしい。

根深い人種差別が存在するアメリカ社会だし、白人の活躍する映画界ゆえ、アフリカ系の人々が、不当な差別だと感じる傾向もあるのだろう。

しかし、たかが映画賞じゃないの。批評家が優良作品を選ぶのは自由だし、そもそも肌の色の品評会じゃない。

差別を感じて不満を持つのも自由だが、随分、野暮なことを云うなあ、と呆れてしまう。賞が欲しけりゃ、勝手にブラックアカデミー賞でも作りゃいいじゃんか。


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2016年01月14日

安らかに眠れ、デヴィッド・ボウイ

デヴィッド・ボウイが逝った。偉大なアーティストの逝去に世界中が打ちのめされた。ファンの慟哭が宇宙空間に木霊する。

目まぐるしくスタイルを変えながら、半世紀にも渡り、稀代のパフォーマーとして人々を魅了し続けただけでなく、ロックミュージックを芸術の域に高めた天才だった。

新奇で耽美的な作品の数々と、洗練された前衛的なファッション。ドラマチックな演出で、因習や常識に挑戦し破壊し、新しい文化を創造した。

・・・と一昨日、涙ながらにここまで書いて、はたと気がついた。どんなイラストを捧げようと、デヴィッドが構築した完璧な美の世界を冒涜することにならないか?


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