ソレでも大きなスクリーンで楽しみたい作品が偶にあり、ブログ主は今年、シアターで「スラムダンク」と「スーパーマリオ」、加えてついさっき「ゴジラ-1.0」を観た。
あれれ、何だ、アニメと怪獣映画か?いい歳こいて、オマエはガキか?と笑われそうなチョイスだがw、いずれも抜群の興行成績を誇る世界的なヒット作品だ。
なかでも「ゴジラ-1.0」が素晴らしい。1954年の初登場から数えて30作目、ゴジラ70周年記念作品は、手に汗握る感動と涙の超大傑作と呼んで決して過言ではない。
と云うことで、この映画を語る。11月初旬の公開作品ゆえ、既に多くの方がご覧になったと思うが、映画館から帰宅したばかりで興奮気味なせいか、黙っちゃいられない。
ストーリーは明快。空襲で焼け野原と化した戦後の東京に突如出現した巨大怪獣ゴジラ。雄叫びを上げつつ、漸く復興しつつある銀座の町並みを粉々に破壊する。
この状況下、軍備を喪失した政府は無力。占領軍(米軍)も国際情勢を理由に知らん顔を決め込む。そこで祖国日本を守らんと立ち上がるのは、民間の有志たち。
主人公の元特攻隊員(神木隆之介)の凛々しさ。ともに暮らす女性(浜辺美波)の健気さと可憐さ。周囲を固める青木崇高や佐々木蔵之介、安藤さくらなど名優陣が素晴らしい。
しかし最も褒めるべきは、脚本やSFXをも担った山ア貴監督か。これまでの監督作「ALWAYS 三丁目の夕日」や「永遠の0」にも優る作品を易々と生み出す才能は驚異的だ。
巧みなストーリー性とスピーディでリズミカルな展開、意外で劇的なエンディング、さらにはリアルなCGなど、ハリウッド映画と並ぶ、いやいや、凌ぐ感すら漂う。
そして何より敗戦直後のゴジラ劇仕立てで、アテにもならない米軍に頼りきる現代日本の国防体制の脆さと危うさを、キッチリ抉り出した手腕が見事だ。
映画館を出る時、誰しも憂国の情を抱きつつ、いざとなれば我が身を捨てて祖国を守らんと、決意を新たにするだろう。何たって日本を守るのは日本人なのだ。

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