そのため、コメント欄に酷く能天気な言葉を書き連ねた。気象庁は大袈裟に「命を守る行動を!」と煽ったが、大した被害など無かったじゃないか、などと、愚かにも綴ってしまった。
喉元過ぎれば何とやら、台風19号が東京を通過した途端に気が緩み、台風の進路上の他地域に思いを馳せなかったのだ。その晩のラグビー、対スコットランド戦に関心が向かったせいでもある。
その後、広大な地域で甚大な被害に遭ったとニュースで知り、驚愕した。申し訳ありませんでした。犠牲者とご遺族の方々に哀悼の意を表し、被害者の皆様にお見舞い申し上げます。
さて、言い訳がましいが、東京の都心部は被害らしい被害がなかった点は周知と思う。背景は明らかだ。石原都知事時代の2006年に完成した首都圏外郭放水路が大活躍したのだ。
巨大なコンクリート柱が立ち並ぶ荘厳な佇まいで、「地下神殿」と称され、今やインフラツアーの観光名所ともなった世界最大級の放水路が利根川の氾濫を防ぎ、都民を救ってくれた。
立案は80年代初頭、鈴木都知事の時代だから、全てが石原御大のお陰とは言えないが、有象無象の批判や中傷を叩き潰し、信念を貫く偉大な指導者がいなければ、実現不可能なインフラ整備だった。
仮に、かって革新系と呼ばれた美濃部亮吉や青島幸男の都政が続いていたら、地下神殿の建設など出来る筈もなく、今頃、東京は広範囲に水没して、大混乱となっただろう。
人命を重視し、長期的視野で投資して自然災害を防ぐ右派政治家と、いざとなれば死んでしまえと腹を括り、目先の予算を削ってインフラ工事を放棄する左派政治家の違いは歴然としている。
民主党政権による八ッ場ダム建設中断の愚策が再び注目され、批判の的になるのは当然だ。安倍自民党政権が工事を再開、継続してくれなければ、犠牲者が更に増えたに違いない。

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