2014年06月07日

竹中教授の説く「独立自尊」

竹中平蔵氏は当代随一の経済学者だ。小泉政権で経済財政政策担当大臣・金融担当大臣・総務大臣として構造改革と景気浮揚を主導した経験も踏まえ、日本経済の抱える病根を暴き、現実的な処方箋を示せる実力者だ。安部首相直轄の産業競争力会議の民間議員として、建設的な提言をされている。

ところがネットの世界では、竹中教授の評判は決して芳しくない。既得権益の消失を恐れる抵抗勢力が、数々の評論家や電波芸人を使って荒唐無稽な竹中批判を煽る。教授の正論を封殺しようと、凄まじい罵詈雑言と誹謗中傷の集中砲火を浴びせる。

急先鋒はM氏と呼ぶ胡散臭い経済評論家で、あろうことか、竹中教授を売国奴と罵る。自由貿易や市場経済を否定するところから察し、M氏は典型的な国家社会主義者なのだろうが、こんなヘンな奴に、ねちねち絡まれる教授が気の毒でならない。相手が学者ですらないから、学問的な議論も成り立たない。


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タグ:竹中平蔵
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2014年05月28日

残業代の見直しは当然だ!

政府の産業競争力会議が雇用規制緩和を打ち出す。残業代の見直しもそのひとつで、内容は第一次安部内閣で提唱したホワイトカラーエグゼンプションと酷似する。元々、残業代は単純労働のブルーカラー向けだ。労働時間と成果の関連性がないホワイトカラーの場合、同様に扱える筈がない。

実際、業務時間内に仕事をこなせるか否か、個人の能力に拠るところが大きい。早い人が昼頃で終わる仕事を、遅い人は夜中までかかっても出来ない。ぐずぐずしているだけで割増し賃金が加算されるシステムはおかしい。単なる残業代稼ぎで長時間労働する人も出てきてしまう。


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2014年05月24日

新自由主義で何が悪い?

市場を見えない神の手に委ねよと、アダムスミスが18世紀に説いた古典的自由主義は、19世紀末から20世紀初頭、恐慌や貧困問題に直面するや信憑性を失った。神の手もロクなもんじゃない、そう唱えて登場したのが、マルクスの社会主義とケインズの修正資本主義だ。

前者は、個人の自由を抑圧し市場経済を否定する共産独裁国家を生んだ。後者は金利調整と公共事業による経済運営術を提唱し、市場への政府介入を勧めたから、官僚支配は強まったが、それなりに機能した。ソ連崩壊でマルクスの名が地に堕ちる一方、ケインズが今も称えられる所以だ。

と云っても、ケインズ流経済にも欠陥があった。何もかも政府がやるから行政機構が肥大化する。国民が政府に甘えて福祉が膨れ上がる。莫大な財政赤字の原因だ。しかも役人が規制で市場を縛り付けるから、新しい価値や富の創造を阻害する。非効率と腐敗がまかり通り、貴族化した官僚と一部の既得権積層だけが利益を得る構図だ。

そこで生まれたのが、新自由主義だ。ハイエクやフリードマンなど学者の提唱する理論は個々に異なるし、定義するのは難しい。しかし修正資本主義政策の欠点を修正すべきとの主張は明快だ。


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タグ:新自由主義
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2014年05月18日

「5月に売れ」、いや売らない!

このところ株式ニュースなどで、「5月に売れ」の文字が踊る。古くからある米国相場の諺で、「Sell in May and go away」。5月には持ち株を処分して相場を休め、との意味合いだ。

1950年以来のダウジョーンズ株価推移を見ると、5月-10月の平均変動率は僅かに+0.3%しかない。反対に、11月-4月は+7.5%の上昇を示す。つまり歴史的に見れば、5月に売って、また11月に買えば、安定的な利益が生めるだろうと云う見方だ。

但し、過去の変動率がどれだけの意味を持つか、アメリカでも懐疑的に見る人が多い。毎年の景気トレンドは違うし市場環境や税制も変化する。そもそもダウ平均がどっちに動こうと、個別の株が儲かる儲からないは別次元の話だ。


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2014年05月15日

年老いたソニー坊や

ソニーが本年3月期の赤字決算を発表した。土地や持株を売却して多額の特別利益を捻出しながら、最終損失は1300億円近くに拡大した。アベノミクスの追い風を受け、他社が好決算を享受するなか、同社の凋落振りが際立つ。

もちろん、企業には業績の浮沈がつきものだ。どんな会社にも不振の時期がある。しかし、ソニーの場合、常に時代を先取りする、挑戦的で若々しい企業像が強烈だったため、何だか急に老け込んだような錯覚を覚える。


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タグ:ソニー
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2014年04月17日

株がどんどん上がる三つの理由!

日付以外は信用出来ない、と揶揄される日本の新聞だが、偏向姿勢は政治面にとどまらず経済面にも及ぶ。例えば株価変動に関する記事はお笑い草だ。株価が下がろうものなら、大騒ぎして暴落説を並べ立てる。アベノミクスの破綻を唱えて異次元緩和を非難し、庶民の困窮を見よと政府の無能をなじる。

逆に株価が上がると報道がぴたりと止む。仮に報道しても、米国市場の影響による一時的な現象だと解説する。さらに、資産家だけが得をすると話題を格差にすり替え、庶民には何ら恩恵がないと、コレまた政府の無能をなじる。まるで株高が悪いコトのような印象操作だ。

従い、新聞記事だけ追えば、暴落の底なし沼かと錯覚する。ところが現実の株価は、結構な安定感を見せる。2013年に60%も急騰した反動か、年初来やや軟調な展開だが、ただの調整局面に過ぎない。不安心理に陥った投資家が利益確定目的で売っているが、落ち着けば再び上昇気流に乗る。理由は三つある。


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2014年04月13日

女子力で経済成長を実現する!

国内総生産GDPは、国内で一定期間内に生み出された付加価値の合計値だ。大雑把な計算式は、最終消費支出+投資+在庫増加+輸出ー輸入となる。最終消費支出は、他の生産者から仕入れる財やサービスの重複分を除くと云う意味合いで、もちろんすべての財やサービスをカウントする。

但し、GDPの計算に含めない労働がある。主婦業だ。えええ!こんなに重労働しているのに、何よ!と怒るお母さんもいるだろうが、雇用ではないから給与も発生せず、付加価値なしと見なされる。

従い、主婦の皆さんが国家経済に寄与しようと思えば、外で働きに出るのが一番だ。雇用関係発生による給与所得はもちろん、可処分所得拡大に伴う消費の増加もGDPを拡大させる。あえて低成長を望む反社会的な連中もいるようだが、国の経済規模を大きくして、カネ回りをよくすることこそ、国民を幸せにする。


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2014年04月07日

移民は排除すべきなのか?

グローバル経済下で、ヒト、モノ、カネは国境を超えて自由に移動する。この時代に豊かな国であり続けたければ、良質なヒト、モノ、カネを世界中から呼び込み、高い付加価値を生むことが何よりも重要だ。と云う当たり前の意見に過剰反応する人々がいる。

彼らは外国人労働者や移民政策と聞いただけで、ヒステリーを起こすから始末に悪い。日本は日本人だけで固まって鎖国するのだ、と主張する偏狭な過激派は、そのうち「攘夷討ちだあ!」と叫んで、街行く外国人に斬り掛かるかも知れない。


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2014年03月13日

聞け万国の経営者!

大手企業に対して賃上げ要求する安倍首相の姿に笑った。あんた、いつから労働組合に転進したのだ、と尋ねたくなった。さらに甘利大臣が「賃上げに協力しない企業には、経済産業省から何らかの沙汰があるぞ」と口走ったのを聞き、気は確かかと首を捻った。給与額なんて民間企業の自由裁量だ。政府がベースアップを要求するかと思えば、役所による企業苛めを匂わすとは、何と愚劣な光景なのだ。

だから、余計な口出す暇があったらアベノミクスの具体策を示せ、政府は的確な経済対策で景気を刺激せよ、と経済界から激しい批判があるものと予想した。ところが驚いたことに、企業側は何ら反発しない。いや、逆に政府の要請を呑んで、次々とベースアップを発表しはじめた。経産省の意地悪に脅えたのかも知れないが、経済界の子羊のような従順さに仰天する。


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2014年02月26日

ビットコインか、ベートーベンか!

東京が一躍注目の的だ。渋谷に本拠を持つ世界最大規模の仮想通貨ビットコイン取引所マウント・ゴックス社が、突然の換金停止に続き、ウェブサイトを閉鎖したため、国際社会に衝撃が広がっている。数日前に業界団体「ビットコイン財団」の理事を急遽辞任したカルプレスCEOは、雲隠れ状態だ。

噂によれば、同社は74万枚相当(約350億円分)のビットコインを紛失したとされる。アメリカ当局は昨年いち早く、無許可営業を理由に、マウント・ゴックス社の米国内資産5億円分を差し押えた経緯がある。正体不明の怪しい企業ゆえ、詐欺の疑いが濃い。


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