2015年06月30日

チプラス首相の花道

ギリシャによる債務不履行が現実味を帯びて、株価が軟調に転じた。こうなると俄然喜ぶのが日本のメディアで、全面安だ、経済危機だと騒ぐ。

いつものことだが、株価上昇局面では、資産家しか恩恵を受けず、庶民は貧しくなる(?)と嘆く。逆に下降局面では、先行きを絶望視して経済破綻を口にする。

不安を煽って売りを誘い、株安を政権攻撃の材料にしようとの魂胆が見え見えだ。ギリシャの債務問題についても、アベノミクス犯人説が浮上するかも知れない(笑)

但し、反日メディアの熱い期待に反し、今回のギリシャ騒動は世界的な株価大暴落には繋がらないと見る。

先ず、大口債権者たるEU、ECB、IMF、即ちトロイカが勝手気ままな踏み倒しを許さないし、既に水面下で、混乱回避と債権保全の手を打ったからこそ、ギリシャを追いつめているに違いない。


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2015年04月04日

岩盤規制をぶち壊して、外資を呼ぶ

成長戦略の一環として、外資をどんどん呼び込もうと政府が提唱する。その具体策として、内閣府の対日直接投資推進会議が先頃発表した「お約束」が面白い。

詳細は内閣府のHPで、「外国企業の日本への誘致に向けた5つの約束」をご覧いただき度いが、要約すればこうなる。

1)買い物や診療など、外国語を通じ易くする。
2)街中の無料公衆無線LANを拡充する。
3)ビジネスジェット受入れ態勢を簡素化する。
4)外国人の教育環境を充実し、日本人の英語力を向上させる。
5)政府と全国自治体が対日投資誘致ネットワークを作って、外資の相談にのる。

なるほどね、と思う。日本で英語が通じずに感じる不安やストレス、無線LANの少なさやビジネスジェットの離発着制限の不便さなど、実際に海外のビジネスマンからよく聞く話だ。

如何にも小役人的発想の5)項、対日投資誘致ネットワークは、つまらねえ仕事を作るなと云いたいが、他の項目はその気があれば、とっくの昔に対策を講じていておかしくない。

但し、こんな約束で対日投資が増えるのか、効果のほどはちょっぴり疑わしい。


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2015年03月05日

ピケティと水戸黄門の関係

トマ・ピケティ氏の「21世紀の資本」は、マルサスの人口論とマルクスの資本論をごっちゃにしたような書籍と聞くが、本当のところは知らない。読んでいないので、批評しようがない。

読む気にならない理由は、本の分厚さだけじゃない。アメリカでは、膨大なデータを並べながら結論がないとか、所詮は社会主義者の戯言とか、かなり辛辣に批判されていて興味が沸かない。

ところが、わが国ではピケティ人気が凄いと聞く。格差是正のため資産課税で富の再分配せよと、高名なセンセイが仰っているではないか、みたいな調子でアベノミクス批判に引用する向きも多いとか。

格差、格差と騒いできたメディアが、仏人学者のそれらしいデータと理論を得て、はしゃぐのは判る。しかし国際比較で驚くほど格差の少ない日本で、ピケティ本がウケる現象は理解し難い。


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2015年01月05日

賢者の言葉「正社員をなくそう」

経済学は「科学」の名に値せず、との批判がある。確かに、当たるも八卦みたいな学説や理論もあって、化学や物理学と同レベルでは扱えない気がする。

云ったもん勝ちだから、格下の経済評論になれば出鱈目さが増す。若者相手に土建屋国家社会主義を宣伝する評論家の人気ブログなど、読むと支離滅裂さに絶句してしまう。

もちろん、その対極には、学問的に日本経済の本質や問題点を追求し、具体的な政策を示す立派な学者もいる。その代表例が、慶大教授の竹中平蔵さんだ。

竹中路線が格差を生んだ元凶などと、あらぬ誹謗中傷を受けたが、今も政権の指南役として活躍される。混沌とした日本経済にあって、彷徨える子羊を導く賢者だ。


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2014年08月01日

シャッター通りを生んだ田中角栄

前エントリでちょっぴり触れたついでに、田中角栄について書く。

1972年から74年にかけ内閣総理大臣を勤めた田中は、庶民宰相と呼ばれ人気はあったが、所詮は、土木などの利権事業でのし上がった金権政治家だった。首相退陣後、米ロッキード社との癒着が暴かれ逮捕された。

在任中の政策は社会主義的な性格を帯びていた。弱者救済を唱えて競争を排除し、補助金をばらまいた。大都市の繁栄に怨念のような憎悪感情を持ち、都会で絞り取った税金をひたすら田舎に還流させた。


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2014年07月18日

国交省の規制強化を許すな!

規制緩和は消費者に恩恵を与えて経済成長を促す。だからこそ、アベノミクスの第三弾たる成長戦略には数々の規制緩和が盛り込まれた。にもかかわらず、国土交通省はタクシー業界の規制強化を始めた。逆走する官僚の姿は、偽装資本主義国家ニッポンの醜い象徴だ。

小泉改革の参入規制緩和で、タクシーの台数も増えて料金も安くなった。利用し易いワンコインタクシーも登場した。競争が激しくなるに連れ、サービスも向上する。消費者が歓迎した施策を、既得権益層たる大手タクシー会社の要望に従い捻じ曲げる、卑しい役人根性が憎い。


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2014年07月12日

右も左も亡国のマルクス主義だ!

グローバル資本主義が貧困化を招く、新自由主義が格差を広げると騒ぐ連中がいる。国際資本が労働者を搾取すると論じ、アメリカが富を収奪すると喚く。ユダ金が憎いと身悶えする馬鹿までいる。「湯田金」と書けば老舗の温泉旅館か小料理屋みたいだが(笑)、英米資本を操るユダヤ系金融業者の略称だってさ。当のユダヤ人が聞いたら仰天してひっくり返るトンデモ陰謀論だ。

かって間抜けな陰謀論を唱えるのは左翼と相場が決まっていた。旧ソ連を祖国と崇めて反米感情に燃え、世界同時革命を夢見る共産主義者たちだった。悲しいかな、今や、右翼までがコレに同調する。日本の伝統を守れとか、天皇陛下万歳とか、それらしい台詞を散りばめて保守派や民族派を装うが、主張の根底にはあるのはマルクス主義だ。


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2014年06月27日

進め、安部総理!回せ、ドリル!

先月、ロンドンの金融街で講演し、安部総理はこう宣言して対日直接投資を呼びかけた。「私自身がドリルになって岩盤規制を打ち砕きます」「日本市場をオープンにするため、ドリルは最高速度で回転しています」さらに付け加えた。「このドリルから誰も逃げることはできません」

力強い言葉通り、一昨日閣議決定された骨太の方針、新成長戦略、規制改革実施計画に、構造改革に賭ける安部政権の本気度が滲む。雇用規制の緩和、農協の改革、混合診療の拡大など、改革を拒んできた既得権益層と対峙する勇ましい姿に万雷の拍手を送りたい。


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2014年06月11日

混合診療「私、失敗しないので」

政府の産業競争力会議が、月末に閣議決定する新成長戦略のひとつとして、混合診療の拡大方針を示した。農業や雇用では、農協や労働組合、所管官庁の役人や族議員の執拗な抵抗で構造改革が遅れる中、医療分野における前進は喜ばしい。

そもそもこれまで、保険診療と自由診療の併用を禁じてきたことが異常だったのだ。保険料を払う以上は保険のメリットを享受しつつ、いざとなれば症状に応じ、自己負担で追加サービスを得て何が悪い。混合診療を選ぶからと云って、患者が保険給付を拒絶される謂れはない。


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2014年06月09日

戦時経済体制が日本人の価値観?

明治維新以降、わが国は驚異的な経済発展を遂げた。当時はGDPも経済成長率も考え方自体がなかったから、数値をあげるのは無理だが、戦後の高度成長を遥かに凌ぐ勢いだった。東洋の小さな島国は、あっと云う間に五大国のひとつにのし上がった。

明治大正期の経済システムはまさに古典的自由主義で、当時の先進国たる英米と何ら変わることのない典型的な資本主義社会だった。低い関税率で自由貿易を促進して国を富ませ、国民の生活水準を向上させた。労働市場は職種別で流動的だった。企業は株式市場で資本を調達し、メインバンクに縛り付けられることはなかった。人々は自由と繁栄を謳歌した。

この素晴らしき自由経済体制をぶち壊したのが、大恐慌以降に暴走した軍部だ。226や515事件などテロリスト将校の蜂起を経て、スターリン型の共産思想にかぶれた軍人どもが台頭し、総力戦を前提にした全体主義で国民を縛り付けた。


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