で、ふと気付く。アメリカに支配される、あるいは国内農業が壊滅する、と虚構の恐怖説を垂れ流したTPP反対論者がやけに静かだ。うふふふ、メンツ丸潰れで、彼らは瀕死状態に陥ったか。
と思えば、いやいや、そうでもないらしい。近頃、食料自給率ガー、遺伝子組換食品ガーと叫び、既に今春、正式決定した種子法廃止にイチャモンをつけて騒ぐのは、TPPに猛反対した連中だ。
彼らにとって、反対すべきネタはTPPでも種子法廃止でも何でもいい。守りたいのは、農水省と農協がタッグを組んで市場を独占支配する、旧ソ連のコルホーズにも似た社会主義農政なのだ。
もっと大袈裟に云うなら、全経済活動を官僚が差配し、既得権益団体だけが甘い汁を吸う、戦時体制下で生まれた特殊な利権構造を継続したいのだろう。自由主義なんぞ糞喰らえ的な発想だ。
云うまでもなく、国家社会主義者の主張は嘘まみれだ。種子法の廃止で外資が進出し、農家の経営が圧迫されるとか、遺伝子組み換え作物が広がるとか、TPP反対論同様の無根拠なデマだ。

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