「外交の意義などを総合的に勘案し、国益に照らし自ら決断する」との首相発言にせよ、「適切な時期に判断する」との外相や官房長官の弁にせよ、時間稼ぎの言い逃れに過ぎない。
事態が有耶無耶になるのを願い、あるいはウイグルの人権状況がいつの間にやら好転すると信じて、嵐が過ぎるのを待つ小鳥のように、沈黙を守るつもりだろう。
要検討と称して日本版マグニツキー法制定を棚上げし、中共幹部の性暴行を告発した女子テニス選手の失踪については見て見ぬふりを決め込む媚中派政権らしい反応だ。
下賎な人権問題など穢らわしい(?)と目を逸らし、敵と対峙する気構えも持たず、困った困ったと身をすくませる姿が、お公家さんと揶揄されるキッシーに相応しい。
但し、奇妙ではある。かってのモスクワ五輪開催時、西側諸国が揃って選手団の派遣を取り止めた本物のボイコットに比べ、今般の「外交的」ボイコットは随分と生温い。
外交使節団の派遣を見合わせる、と只ソレだけの話で、大会を妨害する筋合いではない。自由主義国として、共産国家の人権蹂躙を糾弾する姿勢をやんわり示すだけなのだ。
ゆえに、この程度の政治的メッセージすら日本が発信出来ぬ理由は何か?対中包囲網の一翼を担う主要国が何をしているのか?と、同盟国や友好国が疑念を抱くに違いない。
あれれ?よくよく見れば、習近平がキッシーの急所をむぎゅっと握っているぞ。仮にそんな恥ずかしい噂が広まれば、国際社会は驚き呆れて、日本を嘲笑い侮蔑する。

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