2014年10月27日

赤瀬川さんの「櫻画報」

赤瀬川原平さんが亡くなられた。前衛芸術家として、あるいは芥川賞作家の尾辻克彦として名を馳せただけでなく、「老人力」なる言葉の生みの親でもある。

赤瀬川さんの作品で一番思い出深いのは「櫻画報」だ。70年代初頭、朝日ジャーナル誌に連載した漫画で、学生運動をパロディ化しつつ世相を斬るスタイルが新鮮だった。

僅か1年で連載打ち切りとなった最終回が、戦前の国語読本をもじった「アカイ/アカイ/アサヒ/アサヒ」だ。左傾化を揶揄された朝日新聞は慌てて掲載誌を自主回収してしまった。


akasegawa sakura gahou.jpg


良識的なジャーナリズムを気取る朝日新聞の赤化は、既にその当時から明らかだった。但し「赤い」と云われて神経を尖らすだけ、まだマトモだったのかも知れない。今なら、赤くて何が悪い、と開き直るだろう。

「櫻画報」は赤瀬川さんの諧謔精神とともに、圧倒的な画力がその魅力だった。馬オジさんと泰平小僧が醸し出す奇妙な可笑しさと共に、迫力ある劇画調の表現や構図が忘れられない。

たまたま最近、帰国した折、森美術館で「櫻画報」の原画を見る機会に恵まれたが、緻密で美しい筆致は想像を超えていた。天才的芸術家が渾身の力を込めて描いていたのが判る。

赤瀬川さんは、イラストや漫画や小説やエッセイなど、いろいろな形を取りつつ、常に時代を写す鏡だった。「櫻画報」以来の熱烈なファンとして、ご逝去の報がホントに悲しい。

謹んでご冥福をお祈りします。




posted by yohkan at 07:50| Comment(20) | TrackBack(1) | 指定なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ようかんはん、毎度おおきに。
赤瀬川原平先生ゆうたら前衛芸術や芥川賞やら多彩な活躍ぶりで有名やけど、イラストレイターの南伸坊先生や編集者の松田哲夫はんらと提唱した「超芸術トマソン」のことも忘れられまへんなあ。存在がまるで芸術のようでありながらも何の役にも立たへん不動産のことを、元メジャーリーガーで、期待されて読売ジャイアンツに入団して4番に据えられたものの不発に終わったトマソン選手に因んで「超芸術」とゆうんやと。トマソン選手の空振りする姿が、「あたかも芸術のように美しく保存された無用の長物」という概念に似つかわしいと思うたさかい、そんな風な名称になったそうですわ。
さて、赤瀬川先生は年代的に「60年安保闘争」の世代に近いと思うたら、若いときはやっぱり「左翼」やったそうですわ。そやけど、後に「左翼ウイルスは時代のマインドコントロールで、頭から感染してなかなか治らない」と述懐してはりました。

赤瀬川先生は著書『日本男児』で、左翼マインドコントロールが解けたときの体験を綴ってはります。こちらのブログの記事に紹介されてましたわ。
http://plaza.rakuten.co.jp/inunohanasaki/diary/200711070000/
Posted by rakuhoku367 at 2014年10月27日 14:52
こんにちは。

赤瀬川原平氏の訃報はウィキぺディアの「2014年訃報」欄で知りました。
芸術家や小説家など、池田満寿夫氏(1934-97)のような多才な活躍をされた方なんですね(池田氏は変化しすぎたから以外に評価低いようで)。

赤瀬川氏で思いつくのが「超芸術トマソン」。

街中や郊外にある無意味なモノは「トマソン」と言われるきっかけでした。

元巨人のゲーリー・トマソン氏がメジャーリーガーばりに日本でも活躍してたら逆に印象に残らなかったかもしれませんね。
因みに1年目(1981年)はそこそこ(それでも132三振)だったが、2年目(1982年)は膝痛めたのがきっかけで治療めぐってトラブル起こして解雇されました。


Posted by hirotaku-72 at 2014年10月27日 15:32
yohkan さん、

毎月の最終月曜日は「ヤクを貰いに行く日」です。30−40分待ち、5分弱の問診を受け(お変わり有りませんか?別に)の会話です。本当に、下らない。

帰って、お茶を飲みながら、このブログにお邪魔し、次に、ベッラさんの10月27日「「朝日新聞を糺す国民会議」結成国民大集会 2014.10.25 (1)」を、読んでいましたら、トップのYouTubeの7分16秒で、ベッラさんの、君が代を聞けます。

ベッラさん曰く「昨年、甲状腺の喉の手術で「歌えなくなる」といわれた私の声が蘇ったのはうれしい証拠でもあります。」

と、書かれています。初めてベッラさんの唄声をお聞きしましたが、さすがです。ベッラ、頑張れと、叫びたくなります。涙腺が緩みます、歳のせい? そんなこたぁー、ないぞ。
Posted by seesaa1824 at 2014年10月27日 16:20
Yohkanさん、こんばんは


名前は聞いたことがある程度で、作品も何を成し遂げたかも知りません。残念ながらこの話題に付いてゆけません。ごめんなさい。
Posted by tropicasso at 2014年10月27日 19:48
To rakuhoku367さん こんばんは

「超芸術トマソン」ですか。知りませんでした。なるほど。無用の長物を芸術として視る。さすがですねえ、赤瀬川さんは。

面白い本をご紹介いただきありがとうございます。「日本男児」、抜粋を読んだだけでも、魅力が伝わってきます。読んでみます。
Posted by yohkan at 2014年10月27日 22:16
To hirotaku-72さん こんばんは

知らなかったのですが、「超芸術トマソン」が皆さんの記憶に残っているのですね。街中の無意味なモノが「トマソン」とは!発想がまさに赤瀬川さんですね。

芸術や小説で活躍と云えば、池田満寿夫さんもいましたね。いろんな衣装を身につけた池田さんに比べると、赤瀬川さんは常に素でいたような気がします。

Posted by yohkan at 2014年10月27日 22:22
To seesaa1824さん こんばんは

おっ、ベッラさんの歌が聴けるのですか。しかも、君が代!では、早速、ベッラさんのブログに行ってきます。

お薬をもらう日でしたか。どうぞ、お大事に。
Posted by yohkan at 2014年10月27日 22:24
To tropicassoさん こんばんは

マイナーな話題ですみません。

赤瀬川さんの訃報が一番大きなニュースに感じられたもので、ついこの話になりました。
Posted by yohkan at 2014年10月27日 22:41
ようかんはん、また来てしまいましたわ。
赤瀬川原平先生に続いて、元駐タイ大使で、安倍晋三総理の外交ブレーンを務めはったこともある外交評論家の岡崎久彦先生も亡くなはりましたで。ほんで、イギリスでは元クリームのジャック・ブルースはんも他界しはった。惜しい人が次々と逝かはって、ほんまに寂しおすなあ。
Posted by rakuhoku367 at 2014年10月27日 23:30
To rakuhoku367さん こんばんは

外交評論家の岡崎氏、顔はぱっと浮かばないけど、お名前は記憶ありますよ。産経新聞にときどき寄稿されていたように思います。

ジャック・ブルースは懐かしいですね。クリーム時代の演奏は凄かったですねえ。クラプトンとの掛け合いで、ベース演奏の新境地を開いた。いやあ、懐かしい。そして哀しい。

活躍していた皆さんが逝っちゃうのですね。ご冥福を祈ります。
Posted by yohkan at 2014年10月28日 00:11
あまり良く知りませんでしたが、お悔やみ申し上げます。
Posted by coffee at 2014年10月28日 01:04
Yohkanさん、こんばんは

> マイナーな話題ですみません。

何を仰います。
私こそ門外漢なのですみません。

それなりに立派な方々が鬼籍に入られていってしまうのは、残念ですが、それが神の摂理なんでしょうね。

他方、誰も期待もしていないのに、過去の栄光を引き擦って友好をお題目に闇雲に反日を反省もしないコリアと関係修復とか主張する石川県出身の元総理もいますね。

憎まれ爺、世に憚るですか、辟易します。
Posted by tropicasso at 2014年10月28日 01:40
To coffeeさん こんばんは

赤瀬川さんて案外ご存知ない方も多いようですね。商業的な成功を求めなかった芸術家なのかなと思います。
Posted by yohkan at 2014年10月28日 04:47
To tropicassoさん こんばんは

活躍された方々が鬼籍に入るのは淋しいですよね。特にいろんな意味で影響を与えてくれたアーティストとか。会ったことがなくても、自分の人生の一部だったんだなあと気付いたりもします。

で、一向に鬼籍に入る様子もなく、無茶苦茶な発言や行動を繰り返す爺さんもいる。あの元首相なんて、鬼籍にご案内したいですよねw
Posted by yohkan at 2014年10月28日 04:50
Yokanさん、おはようございます。

> 特にいろんな意味で影響を与えてくれたアーティストとか。会ったことがなくても、自分の人生の一部だったんだなあと気付いたりもします。

若い時分は多感だし、まさしく好きなアーティストから有形・無形の影響を受けて自己形成をして来た訳ですね。仰る通りです。

Yohkanさんはイラストレーターなので、特に絵画とか色使いとかお好きなアーティストがおられるのでしょう。

それをBeatlesとかCreamとか聞きながら絵画の練習をしていたのですね(^・~)b

私は音楽ではPaui Anka, Neil Sedaka, Beach Boysで影響を受けて、その後は断然BeatlesやBee Geesが音楽の土台になってますし、文化・芸術面ではフランスが好きだったので、フランス料理、ワイン、ファッション、film Noirが今だに私の体の血肉です。

それがその後の仕事や人生に間違いなく潤いを与えてくれましたね。

一方で、京都に代表される庭園が大好きでした。庭を宇宙に見立てて、そこに世界を実現する。それも枯山水の様な宗教的で抽象的でいて、見事な庭園を造るって、矢張り日本人は凄いな〜と思いますね。

それに日本料理のおいしさは世界遺産になって当然です。

利休が茶道や懐石で日本料理の体系を作りましたが、礼儀作法も含めてすべてが「美しい」の一言です。ここが日本人としての誇りです。

フランスではルイ14世頃までは宮廷でも手で食事をしていましたからね。ナイフ、フォークを使う様になったのはそれ以降です。

Posted by tropicasso at 2014年10月28日 10:11
To tropicassoさん こんばんは

Paui Anka, Neil Sedaka, フランス料理、ワイン、ファッション、film Noir、そして京都の庭園。ふむふむ、tropicasoさんの人となりが偲ばれます。

ご明察です。あたしはBeatlesやCreamなどよく聴きましたね。アーティストではピーターマックス氏と横尾忠則氏が好きでした。って云うか、今でも大好き。

京都の庭園にせよ、京に代表される日本料理にせよ、美の極致って感じがしますね。突き詰めて突き抜けた感じがあります。日本人として誇らしいです。
Posted by yohkan at 2014年10月28日 22:24
東京国際映画祭の広告コピーが物議 映画人から不満続々「最低だ」「恥ずかしい」

http://www.j-cast.com/2014/10/28219480.html?p=all

2013年に第86回キネマ旬報ベストテンで、日本映画の1位となった映画「かぞくのくに」で知られる在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督は「これってホントに映画祭側発信のコピーなんですか?"勘違い愛国者"の落書きじゃなく?マジ???」とつぶやき、とても信じられないようだった。
Posted by ぱんだ at 2014年10月28日 22:54
To ぱんださん こんばんは

ほほう、東京映画祭ですか。黒澤明監督の写真を配して、「ニッポンは、 世界中から尊敬されている映画監督の出身国だった。お忘れなく」のキャッチコピーをつけたら、問題視する人がいるってこと自体が理解できませんねえw

長ったらしくて、言葉のリズムがもうひとつかな。キャッチコピーは宣伝文だから、注目されれば、それはそれでも成功例ですけどね(笑)
Posted by yohkan at 2014年10月28日 23:57
Yohkanさん、おはようございます。

> ふむふむ、tropicasoさんの人となりが偲ばれます。

ブリア・サバランというフランスの昔の美食家が「君は昨晩何を食べたのか言ってみたまえ。さすれば君の人格を言い当ててみよう」と言ってます。

その人の食事の傾向とか趣味って人格を表すのは事実でしょうね。

ぱんださんの
> 在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督は「これってホントに映画祭側発信のコピーなんですか?"勘違い愛国者"の落書きじゃなく?マジ???」とつぶやき、

日頃から「テーハミングー(大韓民国)」と大声でほざくコリアンに似非愛国者云々と言われたくないですね。バカにお前は馬鹿だとは言われたくないのと一緒です。

映画人も昔から社会主義者、共産主義者、在日などの巣窟でしょう。
謂わばそういう反骨精神が良い映画が撮れると勘違いしている人たちなんです。

関西弁丸出しのIとか言う監督なんてまさにその典型です。
永遠のマドンナたるYSさんもそっちの主義系ですからね。

従って、私は日本の映画は殆ど見ませんね。魂胆が見え見えですならね。



Posted by tropicasso at 2014年10月29日 09:59
To tropicassoさん こんにちは

ブリア・サバランさんの言う通りです。食事も含めて、何をインプットするかで、人間て出来上がっちゃうのですよね。

ご指摘のとおり、映画人は共産主義者などの左巻きが伝統的に多いですね。そういう連中が、日本の映画を貧しく、みみっちいモノにしてるような気がします。

Posted by yohkan at 2014年10月29日 12:36
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