2011年12月02日

TPPなら竹中教授に聞けばいい!

かっての小泉・竹中構造改革路線に失敗のレッテルを貼りたがるひと達がいる。曰く、貧困化と格差社会を生み出した。曰く、郵政民営化は売国の所業だ。曰く、地方経済を崩壊させた。驚くことに、東電の原発事故は小泉竹中路線が遠因だなんて主張まで見かける。みんな嘘だ。小泉元総理風に表現するなら、抵抗勢力の嘘っぱちに過ぎない。

 

小泉・竹中路線をひと言で云うなら、規制緩和による経済再生化政策だった。政官財がびっちりと癒着したシステムは既得権益層を守るだけで、経済を停滞させ成長を阻害している。新しいビジネスチャンスも生まれないし、自由で公平な競争も成り立たない。そう見抜いて、規制緩和を促したのだ。

 

さらに、社会主義的な大きな政府をやめて、自由主義を尊重する小さな政府を志向しようと提唱した。たまたまタイミングが悪く改革路線は中途半端に終わってしまったが、方向性に間違いはなかった。一時的にせよ、わが国に明るい希望の光が灯った時期だったように思う。

 

この構造改革路線を構想したのが小泉総理で、設計したのが竹中大臣だった。大胆不敵にも国家のグランドデザインを描く政治家のパワーも凄いが、これを目に見える設計図に組み立てる教授の頭脳は更に凄い。竹中氏は本当に頭がいい人なのだ。ぐちゃぐちゃと説明せず、ポイントを明確に示してくれる。だからお話がとても判り易い。

 

さて、12月1日付産経新聞に掲載された「正論:慶応大学教授・竹中平蔵、TPP皆保険崩すのまやかし」も、とても分かりやすい解説だ。教授の指摘する政府の不手際はまさにそのとおりと膝を叩いた。これだから民主党政権にTPP交渉なんぞさせたくないのだ。おい、野田、よく読んで反省しろ。思わず、そうつぶやいた。

 

 

 

 

また、TPP参加により国民皆保険制度が崩壊すると云う説は無根拠なデマだ、と教授はさらりと述べている。実はヘンだ、ヘンだと思っていたのだ。そもそもこの手の自由貿易協定は、各種制度について内国民待遇の原則を尊重せよと云うに過ぎない。加盟国どうしは互いに外国企業に対する差別を止めましょうね、と云う趣旨だ。現実にNAFTAにせよ、EUにせよ、加盟国それぞれの制度を壊したりはしていない。

 

抵抗勢力の流すデマで、竹中教授を色眼鏡で見るひと達もいるようだが、わが国の経済政策に関してはとても頼れる先生だと思う。仮にTPP交渉に関して慎重派であれ、反対派であれ、一度は教授の解説に耳を傾けて損はない。100%納得出来ないとしても、国際的で公平な視野に立った学説に触れれば、視野狭窄に陥るリスクが回避出来る。

 

 

 

 

 

 

 

posted by yohkan at 11:44| Comment(0) | TrackBack(0) | TPP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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