わが国の防衛にとって最大の懸念材料は支那中共の膨張主義だ。尖閣諸島沖への領海侵犯にとどまらず、琉球奪還と称して沖縄侵攻さえ口にする。悪いことに民主党BKD政権がビザ発給の緩和などの施策を通じて、大量の支那人を国内に呼びこんでいる。彼らの武装蜂起を許せば日本で内乱が起きる。
そのうえ、支那大陸の沿岸部には対日軍事基地が幾つもあり、わが国の主要都市に向けた数百機の核ミサイルが林立している。いざとなれば発射ボタンを押し、日本を火の海にするつもりだ。仮に中共政府にその気がなくとも、地方の軍閥が暴走する恐れもある。恐ろしい話だ。
さて、日々この恐怖と隣合わせに生きているから「中国包囲網」と聴けば、嬉しくて涙が出る。まさに魔法の言葉だ。われわれに単なる安堵感を与えるだけじゃなくて、何やら有りがたさまで感じさせる。ああ、全てを捧げるわ、みたいな気持ちになる。そのせいか、TPPは中国包囲網だと云う説がある。ちょっと疑わしい。
なぜなら自由経済圏と共同防衛策は、全く別次元の話だからだ。片方は貿易、もう片方は軍事だ。例えるなら、商店街でお祭りをやって集客を盛り上げようと云う話と、町に巣食う暴力団をどう排除するかと云う話だ。お祭りで町内会の結束が固まるにせよ、だからと云って暴力団を抑えることにはならない。TPPは軍事的な意味合いの中国包囲網と無関係だ。
それにTPP参加国の地図を見るがいい。下の地図で明るいブルーに塗ってみた。仮に日本が参加しても中国を包囲することにならない。TPPが包囲するのは太平洋だ。環太平洋協定だから当たり前だけど。
国防を真剣に語るなら、自衛隊の増員と軍備の増強が必須だ。高性能な戦車や戦闘機の数を倍増させたい。海上自衛隊の充実強化も急務だし、出来る事なら原子力空母を数隻揃え、かっての大日本帝国海軍を復活させよう。ミサイル基地も建設すべきだし、抑止力としての核弾頭も必要だ。
わが軍の備えが充実すれば、他国の見る目だって違ってくる。利益や価値を共有する国々との有機的連携も容易になり、敵国をしっかりと包囲出来る。南シナ海で中共海軍に悩まされるフィリピンやベトナムも、日米と共に立ち上がる。インドも強力な味方だ。
これこそが本当の中国包囲網だ。TPPじゃない。