ギリシャと云う国は酷い。そもそも2001年にユーロ圏に加わった時点で、参加条件を満たしていなかった。単年度の国債発行額はGDPの3%以下に抑えることも出来ないし、国家債務の累積残高はGDPの60%以下でもなかった。当時から財政状態は無茶苦茶だった。入れる筈がなかったのだ。
ところが欧州委員会にユーロ参加申請を提出する際、堂々とウソの報告をした。書類作成時に赤字財政を誤魔化していたことが、2004年になってバレる。困ったのは欧州委員会だ。まさか虚偽申告で共通通貨に入る国があるとは想定していなかった。もちろん罰則規定も何もない。さてどうしたものか。思案するうちにずるずると時間が過ぎ現在に至る。
もともと入っちゃいけない国が入っていたに過ぎない。あっさり辞めさせればいいと思うし、最終的にはそうなるだろう。但し、ユーロ離脱となれば、ギリシャのみならず他加盟国もあとに続く可能性が高い。通貨発行権を自国で持てば再生の道が広がる。そうなりゃユーロは瓦解する。ユーロを世界の基軸通貨にすると意気込んでいた独仏などの勢力にとっては由々しき事態となる。
さてG20の会合で当然ながら、ギリシャ問題が討議されている。もともとギリシャは平気でウソをつくような国だから、真面目に借金返済をする気はない。半分棒引きしてもらっても、自分達が困窮生活をするのは嫌だなどとホザく。パパンドレウ首相も突如、国民投票をやると云ったかと思えば、やっぱり止めると云ってみたり。かと思えば、辞任をほのめかす。何だかワケがわからない。どうやら全額踏み倒す気らしい。
世界の首脳が集っても、どう対応するのか、答えなんか出やしない。火の粉が降りかからぬように、じっと下を向いて終始無言の国が多いだろうなと想像する。野田が消費税増税を公約し、日本初の経済危機は招かないと場違いな発言をしたのは、たぶん金満国家たるわが国にギリシャの救済を押し付けられちゃかなわんと思ったのだろう。
ギリシャ同様、経済破綻直前の韓国から支援を要請されたときも、消費税増税みたいな無関係な話で誤摩化せばよかったのにと思う。嘘つき国家相手に5兆円の債務保証はあんまりだ。ギリシャや韓国みたいな国に関わるとロクなことはない。