民主党の前原誠司政調会長と云えば、口先番長と呼ばれる男だ。舌先三寸で生きるだけあって喩えが上手い。大阪維新の会を「橋下ベイビーズ」と揶揄したのには笑った。確かに右も左も分らぬまま橋下人気にぶら下がり、あわよくば議員になろうとするド素人連中だ。チルドレン以下と云われても仕方がない。
ところがだ。産経・FNNの世論調査で、次期衆院選での比例代表の投票先を尋ねたら、維新の会がトップに出たと知り仰天した。既成政党に対する不信感への裏返しで、新しい政党への期待が高まるのは分る。でも大阪市ですら、それらしい実績は未だない地域政党にそんなに期待していいものなのか。
しかも船中八策と名前ばかり立派な政策は、聞いてきたような話を繋ぎ合わせて支離滅裂。憲法や参政権など肝腎な点は、どっちとも取れるような曖昧さだ。これじゃ、赤ちゃんたちがどっちに向いて走り出すか、いや、ハイハイし出すか分らない。下手すれば、民主党以下の政治に堕落する可能性だって否めず、恐怖感すら覚える。
橋下氏は分り易くはっきりモノを云うし、国旗国歌条例ひとつ取っても、拍手喝采したくなる活躍だ。歌って踊れる政界のスター的な存在だ。若くて威勢もいい。頭も切れる。新地のホステスに手を出したり、スケベなところも男の愛嬌だ。
でも取り巻きは単なるベイビーズだ。国家の命運を赤ん坊に託していいのか。一見可愛くて人畜無害のようだが、実は泣いたり喚いたり、オムツを汚したり、赤ちゃんは結構厄介な存在だ。よく認識しておいた方がいい。
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