英国は慣習法の国だ。成文化された憲法もない。法律問題が起きれば、基本的に過去の判例を辿り判断を下す。先人が残した知恵を借用しながら、一般社会の常識を優先させれば、間違いらしい間違いも起きない。これがコモンローの精神だ。伝統や文化を守り、誰もが納得する形で社会の秩序を維持する上手い遣り方だ。
さて、その英国で面白い判決が出た。巷で人気のタブレット端末に関してサムスンによる特許侵害を認めず、アップルの訴えを退けた。その理由が凄い。サムスンのギャラクシーはカッコ悪くて、アップルのiPadの優れたデザインに比較して見劣りする。だから別物じゃないかと云う判断だ。勝訴はしたものの、「だっせ〜」と司法に決めつけられたサムスンは悔し涙だろう。英国の伝統文化や一般常識に従えば、サムスンなんぞバッタモンですよと、裁判所がきっぱり断言したのだ。
アメリカの裁判ではアップルの主張が通り、既にギャラクシータブレットは特許侵害を理由に販売差止めとなっている。当然、アップルは英国でも同様の結果を期待しただろうが、そうはならなかった。しかし、裁判所が相手の野暮ったさを認める一方で、自社製品を「カッコいいね」と褒めた。敗訴はしても負けた気はせず、「うん、ま〜ね〜」と、つい笑っちゃうのではないか。
英国の司法判断を仰ぐまでもなく、サムスンに限らず韓国品はその殆どが「劣化コピー」だ。韓国は工業製品にせよ、K-poopにせよ、わが国はじめ先進諸国の技術や特許やアイデアをパクり、低賃金とウオンの暴落がもたらす格安品を世界にばら撒く。創造性も革新性もなく、ただ上っ面だけを真似ただけだ。云っちゃ悪いが、価格勝負の下品な商品が多い。確かにダサい。
最近はわが国のマスメディアの情報操作が酷く、日韓をライバル視するかと思えば、韓国の経済産業が絶好調で日本が束になっても敵わないと云った大嘘まで流れるが、馬鹿を云っちゃいけない。技術や品質やデザイン、その根底に流れる知性や美意識をよく見ろと云いたい。異常な円高で輸出産業はやや不調が続くものの、大国日本がモラルの低い新興国なんぞに負けるわけがない。