旧ソ連率いる共産圏が崩壊して既に20年以上が経つ。非効率で発展性の欠片もない経済と非人間的な独裁政治を振り返れば、共産主義あるいはその前段階と呼ばれる社会主義体制が破綻するのは当然の帰結だった。70年に亘る壮大な実験が大失敗に帰した以上、最早、共産主義や社会主義なんぞ誰も見向きもしない。
首を捻りたくなるのは、成熟した先進国であるわが国に、なぜかこの共産主義を標榜する政党が存在することだ。幾ら隣に支那朝鮮があろうと、中世さながらに生きる彼らと近代国家の日本では事情が違い過ぎる。江戸末期から明治初期を生きたマルクスが説いた古臭いユートピア思想に、貧しい後進国がすがりつき体制維持の道具にするのは分らないではない。しかし、現代のわが国で、一体どこに共産主義を受け入れる土壌があるのか。
日本共産党なんて代物が天下の公党として、わが国の政界に跋扈するのは信じられない話だ。自由だ、平等だ、人権だ、搾取も抑圧も差別もない理想社会を目指せ、こんな表向きだけ奇麗なスローガンに騙されて、共産党に票を投じる国民は馬鹿丸出しだ。かってのソ連、現代の支那・北朝鮮を見るがいい。共産主義は国民の自由を奪い人権を蹂躙する暴力政府を生む。
さて、都議選における議席増に日本共産党幹部連中が小躍りしていると聞くが、野党各党があまりにも無能力だから、こんな珍現象が起きるのだ。産經新聞が書くとおり、有権者が目を覚ませば、「革命政党の”暑い夏”はセミの如く、はかなく終わる運命だろう」
と云うことで、志位和夫委員長にセミの服を着せてみたんだが、これが案外似合う。むしろ普段の背広姿よりよく似合うのではないか。これでみ〜ん、み〜ん、みみみみ、などと鳴いてくれれば、夏の風物詩だ。もっとも残念ながら、ゴキブリのようにも見える。あっさり一夏で命を落とさず、秋頃には台所を這いずり回っているかも知れない。