2024年06月30日

右向きに方向転換

数日前に行われた米大統領候補のTV討論会は見モノだった。バイデン、トランプ両氏が挑発と非難の応酬で戦う姿は、ヘビー級タイトルマッチを思わせた。

論戦を制したのはトランプ氏だ。現職大統領をKOしマットに沈める場面こそなかったが、鋭いパンチを繰り出すトランプ氏が終始優勢を保ち、相手を防戦一方に追い込んだ。

呆け老人の如く宙を彷徨う視線、聞き取り難い掠れ声と相まって、バイデン氏の俯き加減で自信無さげな表情には、大統領の威厳など微塵も感じられなかった。

方やトランプ氏、どう振る舞えばTV視聴者が喜ぶか熟知しているようで、堂々たる受け応えと分かり易く力強い主張を披露し、国家の指導者に相応しい強烈なオーラを放った。

自身の有罪判決は民主党政権による司法の捻じ曲げであり、バイデン流の移民受入拡大やグリーン政策は国民を不幸にする愚策と断じる氏に拍手喝采した大衆は多かったろう。

討論会直後の米国で、どちらが良かったか緊急世論調査が行われたが、トランプ氏と答えた人が67%、バイデン氏との回答は33%と明暗がハッキリ分かれた。

この結果に慌てたのが民主党陣営だ。再選への切り札は現職の強みのみゆえ、ソレが発揮出来ぬなら他の候補を擁立すべし、との声が党内で噴出し始めたらしい。

いやいや、実は耄碌爺さんに出馬を諦めさせるため、秋に行うTV討論会をわざわざ夏に繰り上げたのだ、と識者の指摘もあるようだから、民主党は本気で首をすげ替える気か。

トランプ共和党陣営はこの討論会であまりにも差をつけ過ぎたがため、よぼよぼのバイデン氏より若く魅力的な民主党候補にぶつかる可能性を生んでしまったのか。


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2024年06月23日

都知事選のカオス

4月下旬、東京15区の衆院補選で、とても堅気には見えぬ「つばさの党」の候補者が、他陣営の街頭演説を大声で妨害し、街宣車を追い駆け回す姿に吃驚仰天した。

おいおい、何故こんな暴力行為が野放しなのだ?と呆れていたら、さすがに警視庁も「民主主義の根幹たる選挙制度を壊す」犯罪と判断し、選挙戦終了後に容疑者一味を逮捕した。

彼らは自らの暴力行為をSNSで拡散し、連日、数万回以上の再生数を稼いだとか。過激なコンテンツでカネ儲けを狙う手口は、ハードなポルノサイトにも似る。

立候補や選挙運動を売名とアクセス稼ぎの手段にするとは卑劣だが、費用対効果を考えれば、来る都知事選こそが彼らにとって願ってもない華やかな大舞台に違いない。

と思ったら、案の定だ。警察の目を怖れるのか、街頭演説の妨害は今のところ見当たらないが、泡沫候補の乱立と不適切なポスターの氾濫が都民の神経を逆撫でする。

選管が設置した掲示板には、都知事選と全く無関係な人物や犬、ヌード女性のポスターあり。あるいは有料サイトに誘導するQRコード付きポスターまで貼られる始末。

全裸ポスターは卑猥過ぎると撤去されたが、件の候補者、ジョーカー氏は「局部は隠してるのに、なんであかんの」と不満な様子。って、局部だけの問題じゃねえだろよw

風俗営業の宣伝ポスターまがいがベタベタ並ぶ地域もあるそうで、NHK党が24人もの立候補者を擁して掲示スペースを誰彼かまわず売り飛ばす行為は、公選法に触れぬらしい。

ちなみに「つばさの党」黒川代表も獄中で出馬宣言したが、告示日には内縁の妻が旦那に替わってマイクを握ったそうで、演説場所が何と米国大使館前。はて?

多数の警官が見守る中、選挙カーから流れる陽気な祭囃子に合わせ、この女性が「CIA〜、CIA〜、CIA〜♪」と軽やかに歌い踊ったと聞けば、目眩と虚脱感に襲われる。

国籍詐称と学歴詐称の一騎打ちだけでも異常事態なのに、その辺はだんだん気にならなくなるほどカオスな状態は、さすが屈指の大都市TOKYOなればこそ(笑)


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2024年06月15日

EUの右旋回

先週9日、欧州議会選挙が27のEU加盟国で実施された。大半の国々で集計が完了し、全720議席の勢力図が判明。欧州統合に懐疑的な右派の躍進が明らかになった。

この結果に慌てたか、本邦マスゴミ各社が一斉に「極右ガー」「ポピュリズム政治ガー」「自国第一主義ガー」と発狂し、欧州の先行きに懸念を唱えつつ、欧州の有権者を罵る。

報道姿勢はトランプ氏に対する批判や嘲りにも似る。氏を分断と格差を生む悪玉と見立てて再選の予測に怯え、支持者は愚かな底辺労働者と決めつける遣り口だ。

あるいは数年前、英国が国民投票でEU離脱を決めた際、欧州内の対立激化だの、英国は経済破綻必至だのと騒ぎ、ブレグジット支持派を一方的に馬鹿扱いした無礼さを思い出す。

欧州各国のメディアがどう表現するか知らないが、英語では Far Right と呼ぶから「極右」は間違いじゃないが、せいぜい右派や保守派とする方が実態に近いだろう。

EU中枢が幾ら高邁な理想を唱えようと、国家主権の喪失や移民の流入で生活が悪化した、と考える一般民衆は数多い。他国第一主義を嫌えば「極右」扱いとは乱暴過ぎる。

統合推進や脱炭素の名目で重税を搾り取られた上、国や地域の伝統文化や固有の生活様式をぶち壊され、国境を撤廃されて、見ず知らずの乞食連中に近所をうろつかれちゃ困る。

人々がそう感じたとて、何ら不思議はない。欧州統合による単一市場の拡大と経済効率アップで、経済的に多少豊かになったとしても、失うモノがデカ過ぎる。

平和、人権、自由などの建前好きなグローバリストは隠れ共産主義者だ。奴らの手のひらで踊らされるのは真っ平御免と、まともな神経の持ち主なら反発心が湧く。

欧州本部に巣食う一握りのエリートたちが、思うがままにEU圏内4億人を支配するなんて土台無理な話。中国、ロシアや北朝鮮みたいな独裁体制じゃあるまいしw


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ラベル:欧州議会 極右 EU
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2024年06月08日

EVの終焉と国交省のバカ

地球が寒冷期と温暖期を繰り返す悠久の歴史を思えば、気温の上下に気を揉むのは阿呆の極み。20世紀後半からの温暖化騒ぎは、ヒートアイランド現象による錯覚だろう。

科学的な観測や統計では「気候危機」を示す証拠は検出されないぞ、とノーベル物理学賞受賞者のクラウザー博士が全否定した昨年あたりから、EV業界に逆風が吹き出した。

夏の暑さで思わぬ火災を招き、冬の降雪で機能劣化して運転不能になるEV。購入時の補助金込みでも価格が高過ぎるとあって、まさに「悪かろう、高かろう」だ。

しかも環境に優しい筈が、搭載バッテリーの過剰な重量が災いして走行中に路面を削り、粉塵を大気に撒き散らす公害問題が指摘される始末。消費者がEVを嫌うのは当然だ。

グローバリストが幾らエコだヘチマだと煽っても、EV需要は低迷の一途。この先、ガソリン車やハイブリッド車との競争に敗れ、自然淘汰に至るのは目に見えている。

そう結論付けた欧米のアクションは早い。欧州では米メルセデス・ベンツはEV販売計画を大幅に縮小し、伊フィアットは小型EVにガソリンエンジンを搭載するらしいw

米ビッグ3もEV投資の削減案を発表し、アップル社はEV開発を放棄した。かのイーロン・マスク氏でさえEVに興味を失い、今後はAI中心のビジネス展開を目論むとか。

コレじゃ2035年までの完全EV化など絵に描いた餅。EUは合成燃料(e-fuel)なら云々と屁理屈を捏ねつつ、エンジン車の新車販売禁止という無謀極まる方針を撤回した。

技術力で圧倒的に優位な日本の自動車業界を潰そうと、脱炭素ネタでEV化をゴリ押しする欧州勢の謀略は頓挫した。EV生産で世界制覇する中国の夢は破れた。ザマアミロ!

まさに日本軍の大勝利。EV化の戯言に踊らされず、高性能なハイブリッド車を主軸に躍進するトヨタやホンダなどの自動車メーカーは、我ら日本国民の誇りだ。


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2024年06月01日

緑の狸か赤い狐か

7月7日投開票予定の東京都知事選。小池知事は未だ立候補を表明していないが、6月20日の告示日直前、メディアが選挙、選挙と騒ぎ出す時点で、華々しく参戦を宣言するつもりか。

何しろスポットライトを浴び、実物以上の存在感を示したがる見栄っ張りだものw。慌てて登場し、他候補者と同様に軽く扱われるなど以ての外と、彼女なりの計算がありそうだ。

舞台を温めるのは前座の立候補者たちに任せて、トリを務め、盛大な拍手喝采を貰ってこその真打。現職知事として都政を語れば、誰にも負けぬとの自負もある筈。

とは云え、過去2期8年も務めながら、都知事としての実績らしい実績は何もない。選挙公約は清々しいほど、ひとつも果たせず、ひたすら無能ぶりを曝し続けてきた。

無駄にカタカナ言葉を並べて大衆を煙に巻くだけで、政策の中身は空っぽ。それでも、かっての石原知事が都の財政再建を果たしたから、後継者は何をしようとボロを出さずに済む。

思えば石原御大は、ディーゼル車規制や銀行外形標準課税導入の実地、現金給付からサービスへの福祉転換、五輪招致や東京マラソンの実現など通じ、都民の生活を豊かにしてくれた。

外郭環状道路の凍結解除や羽田空港の国際化などインフラ整備を進める傍ら、尖閣諸島購入を表明するなど、選挙スローガン通り「東京から日本を変える」ホンモノの政治家だった。

石原・小池両都政を今更比較しても無意味なのは分かっちゃいるが、緑の狸が3期目に挑戦するにせよ、石原さんの再選を支持、応援したほどの熱量が都民にはない。

むしろ誰もが、もういいから狸は引っ込めよ!ってな気持ちを持つ。ゆえに東京都の52区市町村長が小池に三選出馬を要請したと聞き、何だソリャ?と耳を疑った。


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posted by yohkan at 09:23| Comment(62) | TrackBack(0) | 指定なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする