本人が得意と吹聴する外交では、米中に舐められて哀れな無様さを晒し、一方でLGBTの悪法成立に暴走するなど、国民の神経を逆撫でしたのは紛れもない事実だ。
但し、外交や防衛、人権云々などはその時々で話題になるにせよ、世間の最大関心事には成り得ない。大半の有権者が切実な思いを寄せるのは、己の財布に響く政策だけだ。
岸田さんもソコを認識しているからこそ、所信表明演説で「経済、経済、経済」と連呼したに違いないが、残念ながら中身が空っぽで聴く者を失望させてしまった。
詰まるところ支持率低下は、岸田政権が有権者の多くに「生活の貧困化」を予感させたからではないか。コレこそ、国民の懐を温かくしてくれた安倍政権との大きな違いだ。
宏池会政権では所詮、官僚におんぶにだっこか?との不安は的中し、古臭い官僚独裁の疑似社会主義体制を標榜する始末で、安倍政権の官邸主導スタイルに学ぶ気はない。
嬉々として財務省の傀儡と化し、アベノミクスにまでNOを突きつけて金融緩和に背を向ける岸田流は、政策の全てに緊縮財政方針と隠れ増税の影が付き纏う。
占領軍に押し付けられた財政法4条を金科玉条とし、財政健全化なる美名の下、ひたすらプライマリーバランス黒字化を目指す財務省に易々と操られる岸田さん。
対して、信念に基づき金融緩和と財政出動を大命題として掲げ、マスゴミから学界まで擁する財務省軍団の凄まじい抵抗と闘いながら、景気拡大と成長に邁進した安倍さん。
数十年にも及ぶ国家経済の規模縮小は、財務省による犯罪的失敗だ。その実態を辿りつつ、安倍政権の奮闘を知り、金融財政政策のあるべき姿を考察しようじゃないか。
と云う趣旨で是非ご紹介するのが、今月17日に発売された新刊「安倍晋三vs財務省」(扶桑社)だ。ブログ主は偶々宣伝を見つけて即座に電子版を購入し、夢中になって読破した。

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