「キ・シ・ダ」と聞くだけで、胸が悪くなる国民は多いだろう。責任回避が狙いか、「慎重に検討する」を口癖にする割には、軽率なマネで国民感情を逆撫でするからだ。
何らソレらしい説明もせず、唐突に発表した岸田流の政策は、国益を損ねるだけでなく、結果的にひとりひとりの国民に大きな経済負担を押し付ける点が罪深い。
韓国のレーダー照射問題をウヤムヤにして、輸出管理優遇措置復活や日韓通貨スワップの再締結、シャトル外交の再開を闇雲に急いだのは下策中の下策。
欧米同様の社会的混乱を招く恐れを充分に知りながら、伝統的に同性愛を許容するわが国で、無意味且つ有害なLGBT法案を拙速に成立させたのも、また下策。
留学生から労働者まで移民受入れ促進は業界の要請であるにせよ、強制送還すべき不法滞在者の子どもに「在留特別許可」を法相権限で与えるのも狂気の下策だ。
さらには政府税調の大増税案リストを平然と受領して、財務省の権益拡大路線を暗に認めたのも下策。国民の猛反発に仰天し大慌てで否定しても、もう遅い。
岸田首相の上位に、財務省、公明党、米大使エマニュエル総督閣下ありとでも考えれば辻褄は合うが、本人の言葉通り、いずれも慎重に検討すべき案件だったのは間違いない。
とは云え、全てダメダメの烙印を押す訳にはいかない。防衛三文書の閣議決定やG7サミットの成功など、ソレなりにキッシーの功績もあるからだ。
例えば明日断行と決まった福島原発処理水の海洋放出も、大いに称えるべき功績だろう。客観的に見れば当然の措置だが、大震災以降、ずっと手付かずだったのだから。
原発再稼働や処理水放出は、安倍・菅政権でさえなかなか実現に踏み出せなかったテーマだ。シレッとやってしまう岸田政権の強かさは高く評価出来る。
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