「安倍晋三回顧録(中央公論新社)」が話題を集める。全国の書店で売り切れが続出するほどの爆発的人気で、Amazonの書籍類でも堂々1位のベストセラーだ。
察するに、暗殺現場をはじめ各地の献花台に行列し、安倍さんの旅立ちを見送った人々など、支持者がもう一度故人の肉声に触れたいと感じて購入するのだろう。
加えて反日野党の議員どもが国会審議で早速「安倍晋三回顧録」を取り上げ、あれこれ内容にイチャモンをつける姿が、かえって広告効果を発揮したかw
いずれにせよ、買ってよかった、読んでよかったと心の底から思える本だ。宣伝文句通り、長時間に及ぶインタビューが名宰相の「孤独」「決断」「暗闘」を描き切っている。
とにかく面白い。7年9ヶ月に及ぶ安倍政権の歩みを辿れば、緊張感がほとばしる政治の現場で、困難に雄々しく立ち向かう首相の大活躍が浮き彫りになる。
政策決定の裏側が学べるのも嬉しい。政権の意思に反し横暴に振る舞う財務省などの官庁、スキャンダルで首相を陥れようと企む野党との熾烈で過酷な闘いは臨場感に溢れる。
首脳会談のエピソードや各国要人の人物評価も興味深い。表舞台を眺めるだけでは決して掴めぬ国際外交の現実とわが国の立ち位置を知り、安倍さんが発揮した人間力に圧倒される。
本書全編を通して愛国のオーラが眩しく輝く。祖国と民草を愛する指導者が、荒波に揉まれる日本丸を巧みに操り、より高みに導いてくれたと思えば、感謝で胸が熱くなる。
そして泣ける。巻末に掲載された菅さん、麻生さん、野田さんの弔文には胸を締め付けられる。封印してきた喪失感が蘇り、とても涙なしには読み通すことが出来ない。
思えば、安倍さんは日本にとっての救世主だった。かけがえのない偉大な存在をある日突然、卑劣な暗殺で奪われたわれわれ国民は、怒りと悔しさに身悶えするしかない。
しかし幾ら嘆いても安倍さんは帰らない。せめて「安倍晋三回顧録」をわれらの聖書として熟読し、福音を学び、明日に向かい前進しようじゃないか。
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