先週半ば、自民党の萩生田政調会長が地方議連の会合で注目に値する発言をしてくれた。「今、国際会議に行って、マスクをしているのは日本人だけ」
そして「科学的な知見に基づいて、コロナの対処の仕方を考えていかねばならない」と続ける。ふむふむ、その通り、とこちらは頷くばかり。至極真っ当な見解だ。
ニュースで見る限り、確かにわが国の要人も国際会議の場では大抵マスクを外す。周りがしていないのに、自分たちだけするのはヘンだよね、と感じるのだろう。
海外のノーマスク姿は会議場に限らない。スポーツ中継、例えばMLBやサッカーW杯の観客席や周辺の街頭で、マスク着用者を見つけるのは至難の業だ。
ソレもその筈。新コロの致死率や重症化率の低下から普通の風邪扱いで問題なしと、殆どの国が科学的な政策判断を下し、人々は鬱陶しいマスクとおさらばしたのだ。
ゆえに中国や日本はなぜ今も尚、新コロの感染者数で騒ぎ、マスクを手放さないのか?と、欧米諸国から不思議がられる始末。彼らはコレをアジアの謎と呼ぶ。
習近平が新コロ規制の強化で上海閥の経済利権潰しを狙っているなんて裏話は、共産党政権の内部抗争の激しさに思い至らぬ限り、理解出来ぬのも無理はない。
長年のスギ花粉被害で多くの日本人がマスク着用に慣れ親しんでいる上、同調圧力に抵抗せず従うことを善しとする子羊国民の心情など、欧米人には想像も出来ないだろう。
マスク着用自体は個人の裁量の範疇だが、日本政府は萩生田発言に耳を傾け、諸外国の例も参考に科学的な政策判断を下すべきなのだ。にもかかわらず、岸田総理の反応は鈍い。
一昨日の参議院厚労委員会で「コロナの感染法上の扱い見直しは専門家と議論を続ける。適切なタイミングで取組みを図りたい」と、曖昧に言葉を濁しただけだ。
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