サラリーマンは24時間勤務体制下で、死をも恐れずぶっ倒れるまで働いた。工場労働者は肉体の限界に挑みつつ、血飛沫を浴びながら機械と格闘した。その光景はまさに戦場だった。
この全国民の血と汗と涙がもたらした成果が、輝ける高度成長期だ。1950年代半ばから70年代初頭、わが国の経済成長率は毎年10%近い驚異的な伸びを示した。
と云う話は嘘じゃない。決して嘘ではないけれど、高度成長期を語る時、往々にしてうっかり忘れる大事な事実がある。1ドル=360円、当時の固定為替レートだ。
若い世代はピンと来ないだろうが、円が割安だったから日本は復興を成し得て、更に豊かになったのだ。過去の為替推移を見よ。1ドル=100円前後は近年の傾向に過ぎない。
献身的労働の尊さは認めるにせよ、ソレだけで経済規模がぐんぐん大きくなる筈はない。身も蓋も無いもないが、円安こそが高度成長をもたらした主因だ。
現在の米ドル独歩高による円安は、固定相場時代のソレと性質が違うが、経済的恩恵は共通する。先ず輸出利益や保有対外資産が生む収入の増加がGDP拡大に寄与する。
さらに高橋洋一先生や国民民主の玉木代表の主張通り、外為特別会計が生む為替実現益40〜50兆円を政府がゲットすれば、新技術開発や防衛力強化などに活用も出来る。
加えて大手製造拠点の国内回帰を促す点も見逃せない。雇用環境改善や国民経済好転の大きなメリットを考慮すれば、輸入価格上昇のデメリットごときは取るに足らない。
にもかかわらずだ。反日野党もマスゴミも「円安」を問題視して政府・日銀を責める。輸入食品など身近な値上げを騒ぎ立て、情弱・高齢者の不安を煽る姿勢が浅ましい。
なかにはドル換算所得の国際比較で日本は低賃金国だと喚く声もあり、顔ぶれを見れば、野口悠紀雄、浜矩子、藤巻健史など、いつもの香ばしいセンセイ方だったりするw
詰まるところ「円安ガーッ」の叫びは、「アベガーッ」「モリカケガーッ」「統一教会ガーッ」に続くパヨクのスローガンだ。背後には敵国勢力ありと思えば分かり易い。

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