但し、政策や方針すらもハッキリしない。選挙向けの公約は耳慣れたスローガンの類で目新しさはなく、曖昧模糊として具体性に欠けた。
ゆえに総選挙における自民党の圧勝は、党首が「信任を得た」と胸を張る話でもない。選挙民にとって、他に政権を託すべき政党が存在しないだけなのだ。
運良く絶対安定多数を得たものの、ここは2017年の前回選挙結果に比べて、20数議席も減らした結果を恥じ、責任を痛感すべき場面かと思える。
カリスマ的な安倍御大との比較は酷なようだが、キッシーが明快なヴィジョンを示し、大衆から期待される指導者なら、解散前議席数の維持も可能だった筈だ。
「所得倍増」を掲げてみたものの、何ら展望を示せぬまま、「金融所得課税の導入」を突然ぶち上げて株式市場に冷や水を浴びせた間抜けさは救い難い。
社会主義的色彩の強いわが国の立法や行政が「小さな政府」の発想を徹底排除してきた経緯を無視して、「新自由主義政策からの脱却」はナンセンスの極みだ。
「改革」の2文字はどこへやら。岩盤規制を破壊する気構えも見せず、市場活性化による経済成長は諦めたか、パヨク的な「分配」重視を唱える姿が悲しい。
どうやら「新しい資本主義」は看板のみで、中身は要検討らしいがw、首相が方向性を示さぬなら、会議は漂流し、役人の作文ごっこに陥るのが関の山だ。
呆れたのは、中露の艦隊が軍事演習で津軽海峡を侵入した際、首相が沈黙に徹したことか。多忙な選挙中ではあれ、非難声明くらいは出すべきだった。
キッシーにとって大宏池会の復活こそが悲願と聞くが、関心事は党内のパワーゲームのみで、経済にせよ、外交にせよ、確たる政策理念など持たぬようにも見える。
親中派の「謝謝」茂木前外相を党幹事長に据えたのは、氏が会長代行として竹下派を率いる立場だからで、この人事は大派閥構想実現への布石だろう。
空席となった外務大臣に、林芳正氏を起用かと報じられているが、おいおい、日中友好議員連盟の会長サンを外交のトップにさせていいのか?
岸田派(宏池会)の中心人物を重用する腹積りは分かるが、中共に阿り、わが国の「クラスター爆弾禁止条約」加盟を推進した人物はミスキャストだ。
党内に親中派ごときはうじゃうじゃういて、石投げれば当たる状態だとしても、支那の大人然とした容貌は、外相の人選から外すべきだろうw

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