2021年10月17日

プロレタリアにパンを与えよ

1930年代の大恐慌下、日本に共産主義思想がじわじわと浸透した。コミンテルンの対日宣伝工作も激しかったし、大衆も然したる違和感を抱かなかった。

時の政府は共産主義者による破壊活動を弾圧しても、思想研究までは禁じなかった。マルクス本の類が相次いで出版され、インテリ層相手に飛ぶように売れた。

新思想にかぶれたのは学者や高級軍人で、社会的進歩と科学的合理性追求の果てに輝く理想郷として、1922年に誕生したばかりの革命国家に憧れを抱く。

5・15や2・26事件を起こしたテロリスト将校が、表面的には天皇崇拝を唱えながら、実質的にはソ連を模した国体への改変を求めた事実を思い出すがいい。

巷では首謀者たる若い軍人連中を英雄視し、除名嘆願の声が膨れ上がった。つまりは庶民も共産主義思想に抵抗を感じないどころか、無意識に共鳴したのだ。

容共の土壌が戦後に引き継がれ、しかも共産党の政治活動が合法的にまかり通る。政界の表舞台にソ連寄りの思想が跋扈して、日本社会全体を赤く染めた。

1990年代初頭のソ連・東欧圏崩壊も、中共や北朝鮮と隣接するわが国では共産主義の終焉と認識されず、その筋の政治家が行き場を失う事態にはならなかった。

今次総選挙で自民や立民はじめ党首が揃って、政見の目玉に「分配」を掲げる姿に、国家の土台がここまで左側に傾斜したのかと呆れざるを得ない。

皆様の懐を暖かくしますよ、と政治家が国民に約束するのは選挙の常だし、野党の応援団たるマスゴミが、故意に議論を「分配」に集中させてはいる。

しかし「富裕層や大企業に重税を課して、庶民にカネを配る」なら、「ブルジョアの富を奪い、プロレタリアにパンを与えよ」と同じ革命思想ではないかw

東洋の豊かな国で今も尚、「聞け、万国の労働者」ってな時代錯誤のスローガンが通じると知れば、マルクス爺さんは草葉の陰で、嬉し涙を流して笑い転げるだろう。


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posted by yohkan at 09:15| Comment(56) | 指定なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする