2021年10月13日

ポリ袋ハンターのワニ論文

財務省の矢野康治財務事務次官が寄稿した論文が、今月発売の文藝春秋に掲載され、政界の財政支出拡大案に対する「バラマキ」批判で注目を集める。

本人は勇気を振るった意見具申と自賛するが、高級官僚なら月刊誌など経由せず、政府内で直接モノ申せばいい筈で、この辺りの感覚が既に狂っている。

一読すれば、矢野氏が破綻論者と分かる。わが国の財政状況を氷山に向かって突き進むタイタニック号に喩え、早晩衝突して沈没するぞと脅し文句を吐く。

現状認識は現政権と大きく違うようで、「国庫に無尽蔵にお金があるかのような話ばかり」との文言は岸田新政権や自民党に対する揶揄や侮辱のようにも響く。

総選挙日程決定後の論文掲載は、或る種の選挙妨害に見え、財務省事務方トップの立場上、不適切行為と誹られても不思議はない。

それでもあえて発表に踏み切ったのは、矢野氏が日本財政タイタニック破綻説に心底怯え、フローの財政収支の均衡こそが金科玉条と盲信するからか?

もしや、長きに亘り「国の借金が〜!」と叫んで、緊縮財政を続け増税を繰り返し、結果的に国民経済を萎縮させた財務省の失敗を認められぬほど馬鹿なのか?

あるいは、財務官僚ながら、会計学の基本概念すら理解できず、政府の連結バランスシートの健全性を知らぬが故に、恥ずかしげもなく妄説を吐いたか?

それとも実情は充分に把握しながら、国民に重税を課す目的で財政破綻のウソ宣伝に努めるのか?卑怯なプロパガンダで、財務省の権益を拡大させたいのか?

真意不明だが、歳出・歳入推移を示す折れ線をワニの口と呼び、可愛いイラストを添えるあたり、無知蒙昧な庶民ごときは簡単に騙せるとの魂胆も透けて見える。

ふざけるな。「財政再建」は、虚構の「財政破綻」を前提にしたレトリックじゃないか。歳出を絞りに絞る一方で、重税化すれば、肝心の国民経済が死んでしまう。


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posted by yohkan at 15:45| Comment(27) | 投資・経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする