今度は南部ジョージア州アトランタで、飲酒運転で摘発され抵抗した黒人男性が、白人警官に撃たれて死亡した。案の定、警察への抗議デモが暴徒化し、放火や略奪騒ぎが起こる。
慌てたのはアトランタ市側で、然したる事情調査も経ぬまま、市長が警察の対応を非難。市警の本部長が即座に引責辞任し、発砲した警官も免職処分になった。
どう説明しようと、警察の暴力体質と人種差別が諸悪の根源と、メディアが不名誉なレッテルを貼るのは予想がつく。関係者のクビを切り、さっさと幕を引きたい州や市の意向はよく分かる。
但し、SNSで拡散された事件の動画を見ると、単純な疑問が湧く。射殺されたレイシャード・ブルックスなる人物の抵抗が、滅茶苦茶に激しいのだ。コレ、警官に撃たれて当然だろ?
ハンバーガーショップの駐車場でふらつく飲酒運転男が、手錠をかけようとする警官をぶん殴り、テーザー銃を奪い、逃走を図る。警官が発砲して、何の不思議もない。
威嚇射撃にとどめたり、足を狙うなどの配慮が望ましい場面ではあれ、警官も命懸けだ。酔っ払いに殴られ、銃口を向けられれば、恐怖するし、容疑者を取り逃すミスは犯したくはない。
たまたま当たり所が悪く、男性が死亡したからと云って、ある日突然、職を失う警官が気の毒でならない。社会の治安を守るため、真面目に職務を遂行しただけじゃないか。
同じことは先般のミネソタ州の事件に関しても云える。ジョージ・フロイド なる人物は偽札使用で通報され、駆けつけた警官にパトカーに同乗を促された際、激しく抵抗したと聞く。
しかも、噂によればこの人、強盗、窃盗、麻薬所持などの前科持ちとか。警官にしてみれば、ああ、また、お前かと、多少荒っぽく取り扱うべき無法者だったかも知れない。
無論、絶命するほど首根っこを抑えつける必要はなさそうだが、暴れ回る屈強な男と対峙し、負ければ己の身が危ない警官の立場も考慮してやるべきだろう。

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