乱暴なリストラ策を次々と断行して不振企業を立て直し、稀代の名経営者(?)として一時は勇名を馳せた人物だ。世間の常識に囚われないし、大胆不敵な行動には定評があった。
しかも、本人はフランス、ブラジル、レバノンの三重国籍を持つ。国外逃亡ごときは子供でも予想出来る筋書きで、今更慌てる東京地裁の間抜けさが何とも悲しい。
「寝耳に水だ」と顧問弁護士は困惑の表情を浮かべるが、どうせこいつもグルだろう。犯人が逃げきれば、「無罪請負人」(笑)には違いないが、卑怯極まる奥の手に呆れる。
こんな顛末になるなら、地裁は少なくとも10倍くらいの保釈金を吹っかけておくべきだった。マネーロンダリングで不正蓄財に励んだゴーン容疑者にとって、15億円の没収など痛くも痒くもない。
「世界に恥を晒した」と報じられるが、大物容疑者に易々と逃げられるようじゃ、単なる恥晒しでは済まない。日本の甘ちゃんぶりを知った外国人による犯罪が、増加の一途を辿るだろう。
ゴーンの送還を拒否するレバノンに対して日本政府は抗議し、場合によっては経済援助を打ち切るなど圧力をかけて然るべきだが、事なかれ外交に徹する政治家や役人に期待しても無駄か。
となれば、大失態を反省して、容疑者に逃げられぬよう具体的措置を講じるしかない。保釈条件をより厳格化するのも一案だが、むしろ保釈中も常時、監視を続けて追跡可能にしたい。
難しい話じゃない。他国同様、容疑者にGPS付き電子足輪を装着させればいい。米加英仏独などの先進国や近隣の韓国などが既に導入済みで、実効を上げている。

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