実際、医療技術の進歩で、子供の死亡率が激減する一方、「お前はもう死んでいる」状態の高齢者をチューブでぐるぐる巻きにして延命治療を施せば、平均寿命は伸びて当たり前。自慢にもならない。
今の年寄りは昔と違う、ずっと若くて健康だ、と誰もが口にするが、本当か? 自分を愛してくれた爺ちゃん婆ちゃんと、時代が異なり、仕草や服装は違っても、中身はまるっきり同じ老人だろ。
ヒトの経年劣化を考えれば、カラダが100%動くのは、精々50歳迄。その後は肉体の衰えに連れて、脳のメモリーやアクセス機能も壊れ、神経は断線する。還暦は合理的な「区切り」なのだ。
にもかかわらず、政府提唱のスローガンを鵜呑みにして、人生100年と信じ、自分は現役だと錯覚する高齢者が多いから始末に悪い。無闇にクルマを暴走させて、悲惨な交通事故を起こす。
池袋で若い母娘を轢き殺した飯塚幸三なる男は、何と87歳。しかも、足を怪我して通院中の状態だったと聞く。何故、こんな危ない奴がハンドルを握っていたのかと、強い憤りを禁じ得ない。
勘違い老人による悲劇を繰り返さぬためには、運転免許に年齢制限を設けるべきだ。18歳未満の若年者は免許が取得出来ないように、例えば、後期高齢者は運転不可と法律で定めればいい。
こう書けば、農村部や過疎地では生活が成り立たないと、反発を招くだろうが、無辜の人々の命を救うため、道路も自動車もなかった昔を思い出して、多少の不便は我慢して貰おうじゃないか。

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