「日中国交正常化」なる文句が嗤わせる。無防備に隣の共産国家と国交を結び、あれこれ過度に配慮するなんて、外交関係の正常化と云うよりむしろ異常化と呼ぶべきだ。
無論、田中をはじめ当時の政治家は、対中関係を梃子にわが国を富ませたかったのだろうし、戦後一貫した対米追随から脱却すべく、何らかの腹案もあったに違いない。
但し実際のところ、高邁な理想よりむしろ中国利権を独占する狙いが優先したようで、その辺りがまさに田中角栄が金権政治家と評される所以でもある。
以来、呪文のように繰り返し唱えられた「日中友好」は、交易を通じて私腹を肥やす悪徳政治家や経済人の犯罪から、庶民の眼を逸らすスローガンだったか。
あるいは、中国サマを称賛すべき存在に祀りあげ、両国間の如何なる摩擦にもひたすら目を瞑り、わが国が一方的に譲歩する風潮を生む悪魔の囁きだったか。
相手はあらゆる手段を用いてわが政界や財界を籠絡し、露骨な侵略行為を企てることすら躊躇わない敵国だ。田中の掘り当てた金脈は、悲しい哉、亡国の陥穽と化した。
そうは云っても、あの時代の政治家は現代より遥かにマトモだったろう。阿る姿勢を示しつつも、まだまだ貧しい中国相手の下僕となることなど潔しとはしなかった。
今や多くの政治家が親中派を通り越してバリバリの媚中派と化し、岸田宏池会や石破政権の面々など、対日侵略を完遂せんと血眼になる敵国の工作員に他ならない。

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